それでも月の夜には愛が降る 17

毎回、謝ってばかりいる日向夏姫です。

最近、私の娘もヲタクデビューしました。いいのか・・・それで?
私のやっていることは、なんとなく気づいてはいたようだったけれど直接聞いてこないし、「ま、いっか」とそのまま放置。

最近、私のハンドルネームっちゅーか同人名(ペンネーム?)で検索できることを知り、とうとう読んでしまいました。

「ママの書く小説って・・・、○○だね」

え?なんて言ったか聞こえないよぉ。
耳が怖くて聞こえなくなってしまったのか?そして二度と聞き返すことは出来ない。
娘よ、これを読んでいたら、また教えてね。。。ちゅーか、やっぱいい。

そんなこんなで、続きです。

  ---------------------------
tuki.gif
 リョウが居なかった分だけ、スケジュールが押して、ドラマの撮りは過酷さを増していった。
 「寝れる時に、寝とけ」
 話したい事は幾らでもあったし、片時も離れていたくないのが本心だった。けれど時間がそうさせてはくれない。二人きりでいられる時間は殆ど皆無の中で、ほんの少し出来た、隙間の様な時間をみつけて、準はリョウを眠らせた。
 本当は、リョウと話したかった。
 でも、突き詰めればアイツを追い込んで行く気がして......。気がつけばオレ達を監視するような視線がいつもあり、精神がピンと張った糸の様に張りつめて行く。あとどの位我慢すれば緊張の糸は緩められるのか、考えれば、考えるほど、気が狂いそうになって行った。
 軽い寝息をたて、椅子に腰掛けたままの状態でリョウが眠りにつく。
 紫色した、色素の薄い瞼が儚げで、泣きたくなった。
 
 どんな想いで、今まで生きてきたのだろう。オレの知らない時間を生きてきたリョウを安易に想像することは、出来ない。
 リョウの言葉だけで、想像する。自分で体験した訳ではないリョウの過去を、想ってみても、ただ込み上げてくるのは、切ない想いだけだ。
 男に性的対象として扱われるということ。それは、リョウが幼い頃から、今までずっとだったと言うのか。少し前なら、多分オレは拒絶していたかもしれない。
 オレは、男としてリョウを愛している。アイツを女の代わりとして求めたんじゃない。男だから、愛した訳でもない。なあ、リョウ......。
 オレも、そいつらと同じなのか?
 でも、違うんだろ?お前の言いたかったことってのは。
 そういう奴らに嫌悪していたんだろ?そういう自分を、嫌っていたんだろ?何処かで自分はそんなんじゃない、って思っていたんだろう?だのに、お前は、オレを......、男のオレを愛したから、崩れていったんじゃねえの?
 お前の、僅かながらの、透き通ったアイディンティティが、崩れてしまったのは、オレのせいなんんだったら、オレはお前を受け止めてやるよ。
 また、最初から始めればいいさ。
 そうだろう?リョウ......。
 誰もお前を知らない所へ、オレが連れて行くから、もうあんな悲しい顔をオレに見せるなよ。
 泣きたくなったら、オレの前で涙を見せろよ。
 な、リョウ。
 
 長くなったリョウの前髪をつまんで、顔にかかる柔らかな髪にそっと口づけした。
 オレには、お前が必要なんだから。
 
 ドラマの撮りとほぼ同時進行で、コンサートのリハも進行していた。
 いつも準は、最後の段階で決定した進行表だけを貰っている。今回も、マネージャの佐上から渡された進行表に目を通していた。
 「今回は、アルバムが出る時期とタイミングが合うから、新曲が多いんだ」
 隣で、リョウが準に説明する。特にコンサートの曲順とか衣装には拘らない準は、リョウに全てを任せている。それが好きなリョウだから、やらせている。
 「いいんじゃねぇの?オレは別に意見ない。リョウがオレ達の見せ方、知ってんだから」
 「今回は、どんなオリジナルの曲を入れるの?もう作った?」
 「ないしょ!」
 仕事の話をしている時は、いつものリョウだった。オレの知っている昔からのリョウだ。
 「なんだよ、内緒って。ガキ!」
 顔を赤くしてふくれっ面を見せるリョウの頭を態とぐしゃぐしゃにして、準が笑う。
 「悔いの無いステージにしような」
 ぽつりと言う準の言葉に、リョウは首を傾げて、何か言いたげに準を見つめていた。
 「なに?」
 「なにが?」
 「何か、隠している」
 「なんも、隠してねぇよ」
 
 もう少し、こうやっていよう。まだ、時間はあるから、オレがお前を守るから。
 
 


にほんブログ村 小説ブログへ

最近のブログ記事

それでも月の夜には愛が降る 22
最後までお付き合い頂きありがとうございま…
それでも月の夜には愛が降る 21
こんにちは。忘れ去られているかもしれない…
SPで萌え
今日、「SP」やりましたね。私、去年やっ…