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    <title>オリジナルBL小説★ドラゴンゲート★</title>
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    <updated>2008-05-12T02:20:47Z</updated>
    <subtitle>日向夏姫のオリジナルBL小説サイトです。</subtitle>
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    <title>それでも月の夜には愛が降る　22</title>
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    <published>2008-05-10T12:26:24Z</published>
    <updated>2008-05-12T02:20:47Z</updated>

    <summary>最後までお付き合い頂きありがとうございました。「それでも月の夜には愛が降る」は、...</summary>
    <author>
        <name>日向夏姫</name>
        <uri>http://ユウさんへ</uri>
    </author>
    
        <category term="芸能界もの　【準×リョウ】" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="それつき　" label="それつき　" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://black-cat.info/dragongate/">
        <![CDATA[最後までお付き合い頂きありがとうございました。<br />「それでも月の夜には愛が降る」は、この回で最終回です。<br /><br />ダラダラと、なんども更新が滞ってしまい、本当にごめんなさい。<br /><br />最後まで読んでくださった方、本当にありがとうございました。<br /><br />ではでは　　↓　こちらから　どうぞ<br /><br /><br />------------------------<br /> ]]>
        <![CDATA[　<br />
        　照明が消え、悲鳴の様な歓声が響いている。ステージへと上る階段の途中で準は立ち止まり、リョウへと振り向いた。何も言わず、見つめ返すリョウの瞳。それには決心と言うより定めを感じさせる色を出していた。悲しいとか、そんな事では無く。<br />
        　「リョウ、これが最後になるかもしれない」<br />
        　差し出す準の手をじっと見つめるリョウ。<br />
        　「ゴメンな」<br />
        　「謝るなよ、オレはお前が側にいてくれたらそれでいい。お前を愛しているよ」<br />
        　優しく笑う準の顔が、リョウにとって悲しくて、切なくて、言葉が出てこなかった。<br />
        　<br />
        　「愛している」と言う準の言葉を何故今まで素直に受け入れる事が出来なかったのだろう？準の想いはいつだって真剣だったのに。オレはそれを知っていたのに......。<br />
        　真っ直ぐで、一直線に伸びてくるその想いが怖かった。<br />
        　自分はそうではなかったから。<br />
        　準への想いを封じ込める事だけをいつも考えていたから、準を受け入れる事が出来なかった。自分が純粋でないから。オレは汚いから。ストレートな準が怖かった。<br />
        　オレ、今......、準の夢であり、オレの唯一の居場所である「ステージ」という世界を自分のしたことでお終いにしようとしている。オレさえ気を付けていれば防げたかもしれなかったのに。<br />
        　いや、オレ......、こうなることを心の何処かで望んでいたのかもしれない。<br />
        　デビューして三年、二人で初めてギターを手にしてステージに立った時のことを思い出す。少し緊張して、でも嬉しそうに笑っていた準の顔を思い出す。<br />
        　オレは、いつだって準が好きだった。<br />
        　準が、笑いながらオレに手を差し出している。オレが側にいるだけで、それだけでいいと言いながら。そしてオレを愛していると言う。<br />
        　こんな場面にでもならなければ、オレは気付く事もできなかったのか。自分の気持ち、そして準の気持ち。<br />
        　「準、オレもお前を愛している。オレはお前の側に居てもいいの？」<br />
        　差し出された準の手を握り返した。力を込めて握り返す準はそのままリョウを自分の立っている所まで引き上げる。<br />
        　「お前、バカだろ。ホントは」<br />
        　にやっと笑っている準は、そのまま手を繋いだままステージへと走り出した。<br />
        　「さあ、行こう」<br />
        　<br />
        　目映いライトが準とリョウを照らし出す。ステージから見る客席は色とりどりのペンライトが光り、まるで夜に光り輝く星の波の様だった。<br />
        　徐にマイクスタンドを掴んで歌い出す準。それを追いかける様に甘い声でついていくリョウの歌声が美しくハーモニーを奏でる。<br />
        　<br />
        　　オレは　お前を連れて　月の夜に出かけよう　<br />
        　　月の夜は　オレ達を<br />
        　　隠して　魅せて　切なくさせて<br />
        　　泣かないで<br />
        　　お前だけを　好きだから<br />
        　　月の光を　信じよう<br />
        　　優しく光る　moon light<br />
        　　オレのこと　信じられなくなっても<br />
        　　オレは　オレの愛を　月に　託したから<br />
        　　いつまでも　お前に　降り注ぐよう<br />
        　　月の光は　オレの愛<br />
        　　オレのこと　信じられなくなっても<br />
        　　月は　お前を　守るから<br />
        　　それでも　月の夜には　愛が降るから<br />
        　　<br />
        　回想せずにはいられない。長い夜を準は思い出す。<br />
        　オレ達のデビュー曲を歌う時、いつも胸が切なく痛んだ。オレが詩を書き、リョウが曲をつけたこの曲。<br />
        　白い喉を仰け反らし、歌うリョウを見つめる。バラードがロックに変わり、二曲目が終わると準は演奏を止めた。客席のファン達は、一瞬静まりかえる。戸惑う雰囲気が漂う中で準がマイクスタンドを掴み、外そうとしている音が会場一杯に広がっていた。<br />
　ギターを抱えたまま、準を見守るように立ちつくしていたリョウが、準に歩み寄る。リョウがスタンドを掴み、準は苦戦していたマイクを取り外すと、口元だ
けで笑って見せる。ファン達はこれから何が起ころうとしているのか、一瞬でも見逃さないようにしているがの如く、ただ黙って二人を見ていた。<br />
        　「ごめんな。今日のライブはここまでです」<br />
        　客席を見上げながら、準が言う。<br />
        　静まりかえっていた客席から、不満と悲しみの言葉が溢れかえる。準は少し困った顔をし、左手を挙げ制する。そして「静かに」という様に、その手をそっと下ろし人差し指を唇にあてた。<br />
        　「みんなに言わなけりゃなんない事があるんだから、静かにして」<br />
        　ざわざわと音を立てながら、会場内は徐々に静まりかえって行く。何かが起ころうとしている雰囲気を壊すのを恐れるように、色づいていたペンライトの明かりさえも消え、ステージの上に立つ二人だけが暗闇に浮かんでいるようだった。<br />
        　「もう、知っているだろうけど」<br />
        　そこで、言葉を句切ったまま俯く準の隣にリョウが寄り添う。絡み合う視線で言葉を失う。<br />
        　何かを囁く準に、そっと頷くリョウ。意を決したように、準は正面を向いた。<br />
        　「オレさ、リョウを愛している。あの写真はどれも真実なんだ」<br />
        　多分、凄い騒ぎが起こるだろうと、予想していた。どうやっても、収まらないかもしれないと想像した。何言われても、どう思われても、しかたないと覚悟を決めて言ったつもりだった。<br />
        　その覚悟はしていた筈だったが、会場内は静まりかえり、誰も騒ぎたれるどころか声を発する者すら居ない。それでも、押しつぶされそうな程の静寂という名の圧力は圧倒的に会場内を包み込んでいた。<br />
        　<br />
        　「知っていたよ、準！」<br />
        　二階席の南スタンドから誰かが声をかけてきた。<br />
　二人とも、その声の主を捜そうと、二階席を見上げる。その声に誘発された様に、会場内のあちらこちらから、同じように準とリョウに対して声をかけてくる
ファンの声がしはじめた。どれも、不快を現す言葉では無く、「それでも、いいんだよ」と言う同意を現すものだった。<br />
        　「だから、何処にも行かないで！」<br />
        　「リョウ！行かないで！」<br />
        　「誰も、驚いていないから」<br />
        　知っていたんだろうか。オレ達が、オレがリョウを連れて行こうとしていることを。それともやはりみんなも、ドラマのオレ達とシンクロさせているだけなんだろうか。<br />
        　リョウのファン達はことさら、涙声でリョウに「行かないで」と訴えていた。その声が切なくて、溜まらなかった。リョウは何度も、何度も頭を下げ、手が痛くなるだろう程、客席に向かって手を振り続けていた。<br />
        　「ありがとう」<br />
        　唇がそう言っていた。<br />
        　<br />
        　「行くぞ」<br />
        　今からが勝負だった。このステージを降りてからが、オレ達の再スタートだと思った。オレはリョウを連れて行く。<br />
        　ここでオレ達を認めてくれているファンを残してでも、オレは行かなければならないと思った。引き返したくない。リョウの為に、オレの為に、二人の為に。<br />
　リョウは、先に走り出す準を追いかける様にし、ステージを降りた。少しだけ振り向き、客席を見る。コレが最後のステージなんだろうか......。実感が湧かな
いが、それで良いと準が言うなら、オレにとっても準が隣にいてくれるなら、未練はなかった。そう、あれだけ好きだったこのステージにすら、不思議と未練は
湧いてはこなかった。<br />
        　<br />
        　ステージを降りるとそこは現実だった。<br />
        　オレ達のスタッフが緊張感を全身に現し、荷物を持った佐上では無いもう一人のマネージャーが走り寄ってきた。<br />
        　「記者が、集まっています。これを持って、こっちへ」<br />
        　広くは無い廊下を走り出す。スタッフ達が口々に声を掛けてくるが、その言葉を理解する事が出来ない。なにか、オレ達がステージに立っていた間に決まったことがあるようだった。<br />
        　「オレ達を逃がしてくれるのか？」<br />
        　「これから、記者会見を開く事になっています。あなた達から直接メッセージを送るということで、記者達は今、別室で待って貰っているんです。」<br />
        　まだ、オレ達に付いて日が浅い女のマネージャーは、オレンジ色に染まった長い髪を鬱陶しそうに掻き上げ、まるでとんでもない大役を仰せつかったかの如く緊張していた。<br />
        　「オレ達がいないのを知ったら？」<br />
        　リョウが、自分のコートとバッグを受け取りながら、尋ねる。<br />
        　「全て、佐上さんがまかせろと言ってました」<br />
        　「なんで......、佐上さんが......？」<br />
        　「さあ、これを持って、行ってください。そして佐上さんからの伝言です。『必ず帰ってこい』と言っていました。」<br />
        　重い扉を開け、マネージャーは準に封筒を渡した。中には二人のパスポートと二枚のクレジットカードが入っていた。思わず顔を上げ、今来たばかりの廊下を戻ろうとする準を両手で阻む彼女の顔は真剣そのものだった。<br />
        　「分からないんですか？佐上さんの言葉が。必ず戻って来い。そう言って居るんです。準、リョウ......、佐上さんの気持ちが分かりませんか？」<br />
        　涙を目に一杯に溜めて、行こうとする準を阻む彼女もまた、辛そうだった。<br />
        　「そして、これが私からの餞別です。準の車じゃ目立ちすぎるでしょうから」<br />
        　そう言ってピンクのクマのマスコットがついたキーを渡した。先月、新車を買ったんだ、と嬉しそうに話していた彼女の顔が浮かんだ。<br />
        　「いいのか？」<br />
        　「必ず、帰って来て下さい」<br />
        　準はじっと彼女の顔を見つめ、答えは返さず、頬に軽く手を当て「ありがとう」と言い、準の手を取り駆けだした。<br />
        　<br />
        　発進する軽いエンジン音を立て、暫く走るまでどちらも口を開こうとしなかった。<br />
        　いろんな事が頭の中を混乱させようとしている。<br />
        　佐上さんやスタッフ達が、オレ達を見逃してくれた気持ち。これから起こるであろうスキャンダルじみた記事を想像する。それらを全部彼らに押しつけたまま、オレ達だけいなくなろうとしている。<br />
        　迷惑をかけている......。その感情が、溜まらなく悲しかった。<br />
        　それでも、行こうとしているオレ達を許して欲しい。<br />
        　色々な感情が交差する。<br />
        　<br />
        　「お前、泣いてんの」<br />
        　「ばっかじゃねーの？お前だろ」<br />
        　「戻ってもいいんだぜ」<br />
        　「ば～か、戻らねえよ。何処行く？」<br />
        　「南の島にでも行きましょうか」<br />
        　<br />
        　リョウが、車のＭＤのスイッチをオンにした。<br />
        　曲がれてくる歌は、「それでも月の夜には愛が降る。」<br />
        　<br />
        　　月の光は　オレの愛<br />
        　　オレのこと　信じられなくなっても<br />
        　　月は　お前を　守るから<br />
        　　それでも　月の夜には　愛が降るから<br />
        　　
      <p align="right">　END<br />
        　</p>
      
  

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    <title>それでも月の夜には愛が降る　21</title>
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    <published>2008-05-08T12:11:51Z</published>
    <updated>2008-05-08T13:44:10Z</updated>

    <summary>こんにちは。忘れ去られているかもしれない、日向夏姫です。やっと、更新する気持ちが...</summary>
    <author>
        <name>日向夏姫</name>
        <uri>http://ユウさんへ</uri>
    </author>
    
        <category term="芸能界もの　【準×リョウ】" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="それつき" label="それつき" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    <category term="芸能界もの" label="芸能界もの" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://black-cat.info/dragongate/">
        <![CDATA[こんにちは。<br />忘れ去られているかもしれない、日向夏姫です。<br />やっと、更新する気持ちが･･･。<br /><br />しばらく更新できず、ネットから離れていたら、コメント数が2000とかありました。<br />もちろん全部スパムです。<br />私は、コメント削除する為に書いているんじゃないんだよ･･･とほほ。。。<br /><br />そんなこんなで、暫くコメントを外すことにしました。<br /><br />ランキングに参加しています。どうぞよろしくです！<br /><a href="http://www.comic-r.net/ys4/rank.cgi?mode=r_link&amp;id=3803">★コミックルーム</a><br /><br /><br />続きはこちら　　↓<br /><br /><br /> ]]>
        <![CDATA[<br />　右の手を何度か開いては閉じ、準は苦笑していた。<br />　ドラマの中のリョウを現実と重ねている自分に、苦笑していた。<br />　先日、突然尋ねてきたリョウを思い出す。<br />　　<br />　オレの言い出した言葉が切っ掛けで、何も話さなくなったリョウは、急に立ち上がり身支度を始めた。<br />　「帰るのか？」<br />　「明日、早いじゃん」<br />　「そ、か」<br />　脱ぎ捨てたジャケットを掴むと、玄関口へと歩き出すリョウを目で追う。「冷蔵庫に何も入ってなかったぞ。ちゃんと食えよ」と振り返らずに台詞を残して、靴を履く音が聞こえてきていた。<br />　オレは掴んでいたプレステーションのコントローラーを投げ捨て、リョウの後を追った。<br />　「待てよ」<br />　玄関先に立ちつくした儘、軽く瞬きをするリョウの腕を掴んだ。別段驚いた表情も現さずにオレの掴んだ肘を見つめるリョウ。<br />　「飯作りに来ただけかよ。そんなん言いに来ただけかよ。違うだろ」<br />　じっと、オレの顔を見つめただけで、何も言わないリョウをぐいっと引き寄せた。ちがうだろ？こんな事しにここに来たんじゃないだろ？<br />　「離せよ。マジ、帰るんだから」<br />　ゆっくりと、オレの手を解きドアに手を掛け、外にでようとするリョウの手を掴もうと、そのまま勢いで玄関の外に飛び出る形になった。バタンとドアが閉まる。静かな空気だけが辺りに漂っていた。冷たい空気に突然さらされた皮膚が総毛立つ。<br />　「なんだよ」<br />　冷えた空気に、リョウの小さく呟いた口から、白い息が立ち上がる。<br />　「帰るなよ」<br />　マンションの廊下に囁きが響いていく。突き刺さる冷たい外気から守るかの様に、準がリョウを抱き締めた。「帰るなよ......」右手で、リョウの柔らかな髪を掴む。首筋に暖かなリョウの息がかかる。廊下の壁にそっと押しつけ、静かに唇が寄り添って行った。繰り返される口づけ。深く、浅く、ついばむ様なキス。囁きが、軽い喘ぎに変わっていく頃、やっとリョウが言葉を発した。<br />　「寒い」<br />　後ろ手で、部屋のドアを開け、リョウの手を繋いだまま部屋に入って行く準には、リョウの姿しか映っていなかった。<br />　　<br />　リョウを自分の物にしたかった。ただ我武者羅に誰にも渡したくなかった。だから、リョウの告白は、ショック以外の何者でもなかったさ。<br />　オレ以外の男と幾人もの男と関係を持っていた、そんな告白なんて聞きたくなかった。でも、それ以上にリョウは傷ついていて......。精神がはじけそうな、リョウを我武者羅に欲していた自分を情けなく思って。<br />　助けられるなら、助けてやりたい。それも本心だけど、逃げ出したいのも本心だった。ドラマのオレの役は、情けない程オレにシンクロして、置いて行く事を少しでも思ったら、リョウは死んでしまうのかと感じたら、オレは、堪らなかった。<br />　硬直した手を見つめながら、決心を固める。<br />　リョウを掴まえるなら、オレは決心しなけりゃなんない。迷いは、オレ達二人を死に追いやる事を、確信せざるを得ない。<br />　そうさ、リョウの居ない世界になんてオレは意味なんて感じない。<br />　　<br />　　<br />　ドラマの打ち上げが済み、本格的にコンサートが始まった。<br />　少し、緊張しているリョウ。何度、ツアーを繰り返しても慣れることなんか無い。始まる前のこの緊張感がオレは好きだった。<br />　楽屋のドアがいきなり開いて、佐上が強張った形相で入って来た。その顔を見るだけで、オレ達は「只ならぬ事」が起きたことを知るには十分だった。<br />　「悪いが、みんな席を外してくれないか」<br />　　メイクさんや、スタイリスト。数人が同じ部屋に居たが、佐上の一言で黙って出ていった。「何か、不味いこと」が起きたらしい事を理解して、誰も何も喋らず、出て行った。<br />　皆が出ていった事を確認すると佐上は、粗末な白いテーブルの上に雑誌を投げ置いた。<br />　「なに？」<br />　まだ上半身、裸の儘のオレは、佐上が乱暴に投げ捨てた雑誌を拾い上げた。<br />　「すっぱ抜かれた、とでも言う気か？準」<br />　声が怒りの為、震えていた。<br />　黙った儘動くことが出来なくなったオレの横にリョウが寄って来、オレの肩越しに広げられたページを覗き込む。息を飲むリョウの声がまるで電話の向こうから聞こえて来るように遠く感じた。<br />　『これもネタ？』と大きく見だしが出たスクープ写真に写っていたものは、間違いようもなく、オレとリョウが抱き合って、唇を重ねている瞬間を撮ったものだった。ぼやけた写真が尚のこと真実味を帯び、いみじくもオレの右手は、リョウの髪をまさぐっていた。<br />　オレの、マンションの廊下。<br />　そのショットの下には幾枚もの、オレとリョウの写真が、連なっていた。スーパーの紙袋を抱えてオレの部屋に入って行くリョウ。携帯を落とすオレ。ドアが開いて、姿を現すリョウ。そして、抱き合うオレ達......。<br />　震えている指が、全身に走って行く様だった。隣にいるリョウは、その週刊誌を掴み、オレから取り上げ......、同じように震える手で、抱きかかえる様に、屈み込んでいった。<br />　「オレが......、オレが......」<br />　目を見開いたまま、オレを見上げて声を挙げるリョウ。<br />　「お前のせいじゃない！」<br />　態と、リョウを見ないように、あいつの言葉を遮るオレ。<br />　「じゃあ！誰のせいなんだ！」<br />　怒鳴り散らす、佐上の声。<br />　一瞬水を打ったような静けさ。誰も口を開かない。只、睨み合うオレと佐上の間に緊迫した空気が流れる。どちらも目を逸らそうとはしなかった。<br />　「オレが、悪い」<br />　ポツリと呟くリョウ。<br />　「言うな！悪くなんかない。そうだろ？佐上さん」<br />　目一杯の虚勢を張って、なんの得が有るかなんて知った事じゃない。自分の声が震えているのも自覚している。だから、どうしたっていうんだ。<br />　「もう、出回っているんだ。昨日の夜中にゲラがすり替わったんだろう。既に何人かの記者らがやって来ている。お前達をどうやって逃がしたらいい......」<br />　最後の言葉はオレ達に言っているというより、自分に言い聞かせているかの様に感じた。佐上はオレ達を逃がそうとしている。<br />　「オレは、厭だ。ライブが始まるんだ」<br />　「リョウ！」<br />　佐上に、縋る様に掴みかかるリョウを、佐上が怒鳴り飛ばす。<br />　「厭だよ！オレはファンの前で歌いたい！」<br />　こんなに激しく佐上に抵抗を見せるリョウを今まで見たことがなかった。オレ達のスクープ写真が今朝から出回っていて、ファンもきっと知っているだろう。それすら気にしないリョウのステージにかける気持ちを、オレは今初めて知った気がした。<br />　「リョウ、お前は平気なのか？」<br />　佐上に掴みかかるリョウに、オレは問いかけた。佐上の腕を掴んだまま、オレを振り返るリョウの表情は、苦痛というより、悲しさを現していた。詰めかけてくる記者から逃げるよりも、歌いたい。同じように囲まれて、逃れれれないのなら、ファンの前に立ちたいと言っているように思えた。<br />「平気なのかよ、リョウ」<br />「何が？写真を撮られたことかよ！もう遅いんだろ？逃げたって同じじゃないか。オレはもう会場に入っている、オレ達の歌を聴きに来ている人の前で歌いたい。......、準。いいだろ？もう、焦ったって、同じじゃん」<br />　それがリョウの本当の気持ちなんだろ？<br />　「佐上さん、オレもステージに立ちたい。ファンだってもう知っているんだろ？これのこと。だったら逃げたくない。一曲でもいいから、歌わせてくれないか？」<br />　お座なりの溜息をつく佐上は、ちょっと呆れた様な顔を見せたが、直ぐさまにやりと笑みを浮かべた。<br />「そう言うだろうと想像していたよ。なんとなくな。お前らはそういう奴らだ。いいか？10分だけだ。それ以上待てないからな。リョウ、準。分かるだろ？」<br />　オレ達は、自分のギターをそれぞれ持つと、ステージへと階段を上って行った。<br />　多分、最後になるだろうステージへと。<br />　<br />　<br /><br />つづく]]>
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    <title>SPで萌え</title>
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    <published>2008-04-05T15:40:04Z</published>
    <updated>2008-04-05T15:52:44Z</updated>

    <summary>今日、「SP」やりましたね。私、去年やっていたこのシリーズが好きでして。いえ、岡...</summary>
    <author>
        <name>日向夏姫</name>
        <uri>http://ユウさんへ</uri>
    </author>
    
        <category term="夏姫の日々のブログ" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="sp" label="SP" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://black-cat.info/dragongate/">
        <![CDATA[今日、<a href="http://wwwz.fujitv.co.jp/sp/index.html">「SP」</a>やりましたね。<br />私、去年やっていたこのシリーズが好きでして。<br />いえ、岡田くんが好きでして！<br /><font style="font-size: 0.8em;">（はっきりジャニーズが好きと言え！）</font><br /><br />毎週、深夜枠くらいの時間にやっていましたよね。時々見逃したりしているあたり、イタイ私ですが！<br />今回のは、総集編だったので、話が繋がりました。<br />いや～、大好きです。<br />元々「踊る大捜査線」のファンだったから、始まる前から興味あったし～～！<br /><br />あ～～ん！<br />井上　薫ちゃん（注：岡田准一）かわぇぇ～～！<br /><br />たまらず、吼えてしまいました。<br />娘と二人、ドラマみながらニヤニヤしまくり。<br /><br />「お前と緒方はどういう関係なんだ」<br />「ただの上司と部下ですよ」<br /><br />このクダリで、鼻血でそーでした。<br />私、二次創作へ走ってしまっていいでしょうか。<br />むか～し「未満都市」というドラマがあったのを覚えている人はすくないでしょうが、私はあ、それにはまりまして同人誌5冊以上は書きましたよ！（もっとかも？）<br />そのくらいの勢いがあります。<br /><br />勿論！現在進行中の連載小説だって書きますよ～<br />来週【異世界もの】の航太と瑞樹の話をアップいたします。<br /><br />それにしても、薫ちゃん、イッテいいですか？<br /><br /><font style="font-size: 0.8em;">エ、コンナヲバサンハ　イヤ？</font><br /> ]]>
        
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    <title>それでも月の夜には愛が降る　20</title>
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    <id>tag:black-cat.info,2008:/dragongate//1.92</id>

    <published>2008-04-04T12:44:45Z</published>
    <updated>2008-04-03T12:28:37Z</updated>

    <summary>引き続き、前回の続きです。まめに、更新、更新。。。感想とかいただけると嬉しいです...</summary>
    <author>
        <name>日向夏姫</name>
        <uri>http://ユウさんへ</uri>
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        <category term="芸能界もの　【準×リョウ】" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="それつき" label="それつき" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://black-cat.info/dragongate/">
        <![CDATA[引き続き、前回の続きです。<br />まめに、更新、更新。。。<br /><br /><br />感想とかいただけると嬉しいです。<br /><br /><a href="http://black-cat.info/dragongate/contact.html">感想は、ここからどうぞ！</a><br /><br /><br />続きは、ここからです。<br /><br />★★★★★★★★★★★★★★★★★★<br /> ]]>
        <![CDATA[　「カーーーーーット！」<br />　ADの声によって、焚かれていたスモーク、サーチライトが消え、ドラマの最終カットがこれで終了した。<br />　カットの声を聞いても、準はその場から暫く動く事が出来なかった。震える指先が硬直したように堅くなり、金属で出来た金網を握りしめた儘指を開くことすら出来ない。外気に晒された涙は冷たく冷え頬を伝っていた。コレは、ウソなんだと頭では理解していても、役の中の自分と現実の自分との境目が無くなったように、準を縛り付けていた。<br />　「リョウ。リョウ、起きろよ」<br />　可笑しいほど、声が動揺している。<br />　　スタントは使いたくない、と言い張って、リョウは自分の背丈の倍はあるかと思われる柵から落下したのだ。万が一の為に、掘った地面の下にはマットが引かれその上に土を掛けてあるが、打ち所が悪ければ、重傷を負う事だってあり得た。<br />　　誰も、声を出さない。誰も身動きが出来ずに、リョウを見ていた。<br />　　仰向けになったままのリョウの身体が、ゆっくりと起きあがる。髪の毛についた枯れ葉を二三度頭を振って払いのける仕草に、回りのスタッフらから、安堵の声が漏れ、拍手が起きあがった。<br />　　「大丈夫か？起きあがれるか？」<br />　　救急班が駆け寄り、リョウに毛布を差し出して頭からすっぽりとリョウを覆い隠した。<br />　　「あ、大丈夫です」<br />　　小さく答える、リョウの声が聞こえた。かさかさと枯れ葉を踏む足音をさせ、リョウが、金網に近づき、準の前に屈み込む。<br />　　「大丈夫だから、そんな顔するなよ。みんな見ている」<br />　　金網に食い込む程強く握られている準の手の上から、リョウの手が重ねられた。<br />　　回りには沢山のスタッフがいても、その様子をただ見ているしか出来なかった。このような雰囲気を自然に出す二人に、話しかけることすら、誰も出来はしないのだ。<br />　　<br />　　「リョウちゃん！凄かった！大丈夫だった？」<br />　　安藤真喜子が、自分の顔の三倍はあろうかと思われる大きな花束を抱えて、近づいてくる。<br />　　「クランクアップ、おめでとう。リョウちゃん」<br />　　「ありがとう、真喜子ちゃん」<br />　　真喜子の姿を見つけると、リョウは視線だけで合図を送ってくる。準の様子を見て欲しいと目で訴えてくる。<br />　　分かっているから、と頷くと、一度だけ準を振り返るリョウは、そのままスタッフと監督の所まで歩いて行ってしまった。こんな時、一番準の側にいたいのではないかと思うけど、彼には彼のこの世界でのやり方がある。人前で、準に必要以上に接触してこないリョウ。<br />　　準を一瞬だけ見つめるリョウの瞳に、真喜子は「早くリョウちゃんを」と願わずにいられない。<br />　　「準、早くこっちに回って来て。撮影があるんだって！」<br />　　スチール撮影の準備が始まる事を、準に伝えると、真喜子が準の居る側に急ぎ足で回り込み準の腕を取った。<br />　　「準......」<br />　　「分かってる。大丈夫だから」<br />　　不安な表情を浮かべる真喜子に引きつった笑みを見せる準は、もどかしそうに指を外すのに苦戦していた。やっと剥がれる指先は、震えを伴って紫色に変色していた。<br />　　そっとその指を包み込む真喜子の手の温かさに、顔を上げる。<br />　　「じっとしていて。早く涙を拭きなさいよ」<br />　　騒がしく、撮影が始まろうとしていた。<br />　　「最高の演技を見せてくれて、ありがとう。あんたって、やっぱ凄いね」<br />　　「......。フォロー、ありがとうな」<br />　　「あんまし、冷や冷やさせないでよ」<br />　　ふふ、と不適な笑いを残して、準は照明の当たる場所へと帰っていった。<br /><br /><br /><br />　　<!--shinobi1-->
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    <title>それでも月の夜には愛が降る　19</title>
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    <published>2008-04-01T12:41:39Z</published>
    <updated>2008-04-01T12:52:00Z</updated>

    <summary>それつきの19です。今回は、こんな出だしからです。楽しんでいただけると、嬉しいで...</summary>
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        <name>日向夏姫</name>
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    <category term="それつき" label="それつき" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://black-cat.info/dragongate/">
        <![CDATA[それつきの19です。<br />今回は、こんな出だしからです。<br />楽しんでいただけると、嬉しいです<br />　<br /><br />-----------------　　ここから　-----------------　<br /><br /><br /><br /><br />走っても、走っても、何かが後から追ってくる。山林を逃げ回るオレとリョウに、正体の分からない何かが迫ってくる。ここで死ぬ訳にはいかない。まだオレ達にはやり残した事がある。<br />　赤いレーザー光線が準のジャケットを微かに掠って、ナイロンの焼けた臭いが鼻孔を刺激した。まるで、メスで切り裂いたかの様な、鋭利な裂け口に、ゾクっとする。<br />　こんなの、まともに食らったら......。<br /><br /> ]]>
        <![CDATA[<br />　後ろを振り返り、リョウが着いてきているかを確認しほっと安堵するが、悠長にしている暇などなかった。早く、逃げなければ。やられてしまう。<br />
　目映いライトがリョウの背に当たる。激しい光に照らし出される、リョウの肉体。追っての狙いはリョウだと言うのか？暗がりの中を走っていたオレ達に突然のライトを浴びせられたリョウは、足下をすくわれ、ぬかるんだ砂利に転倒した。<br />
　「逃げろ！お前だけでも！」<br />
　泥だらけになった顔にそれでも後ろから差し込んでくる目映いライトが、後光に包まれている天使の様にリョウの回りを取り囲んでいた。<br />
　「馬鹿野郎！折角ここまで来たのに、何言ってんだ！さあ！」<br />
　無理矢理、倒れ込んでいるリョウの腕を掴み思い切り引き上げた。オレは、これからあの向こうに、今は何も見えはしないが、あるであろう道に向かってこいつを連れて行かなくてはならない。<br />
　手を取り、暗がりだけしか見えない道へリョウを連れて走り出した。<br />
　「もう、逃げられないよ」<br />
　「オレが許さねえ。お前がここでへたばるなんて、オレが許さねぇからな」<br />
　容赦なく突き刺さってくる、木々の枝を腕で防ぎながら、背に回したリョウを庇い、追っ手からどうにか逃れる為、闇雲に走るオレ。<br />
　苦しい、苦しい、酸素が頭に回りきらない......。何もかも投げ出してしまいたい。そんな感覚に捕らわれていく。<br />
　何から、お前を守ればいいんだ。訳も分からないモノからどうやって護ると言うんだ。このまま走っていて、オレ達に勝算があるのか？<br />
　もつれる足を必死に庇いながら、次から次へと消えては現れる焦燥感と戦い、そしてオレは何も見えない暗がりへとリョウを連れて走った。<br />
　「この先に、あるのか？」<br />
　切れ切れの声で、リョウが確認するかのように尋ねてくる。<br />
　目前に不意に現れた高い柵。ここを越えれば、すぐそこにオレ達が求めている場所が有るはずだ。<br />
　「もう少しだ。ここを越えられるか？」<br />
　既に、幾つもの傷を身体に負い酷く疲れた顔をしていリョウは、曖昧な笑みを浮かべて見せた。<br />
　こいつはもう限界かも知れない。これ以上、無理かもしれない。<br />
　---　置いて行こうか......。<br />
　ふと、沸き上がる残酷な感情。出来るはずがない。今までオレ達は二人で戦ってきた。その戦友をこんな所に置いて行くことなど、出来るはずがない。<br />
　「さあ、行こうぜ」<br />
　オレの差し出した手を力強く握り返してくる、その目には友情とか、信頼とかそんな物を越えたオレ達の今まで過ごしてきた答えみたいな物を映していた。<br />
　オレは柵を飛び越え、まだ柵の頂上にいるリョウに向かって両手を広げた。<br />
　「さあ、早く、飛べ！」<br />
　今、正に今、オレの胸の中に飛び込んで来ようとした瞬間、一筋のレーザー光線がリョウの身体を突き抜けた。<br />
　一瞬の事だった。<br />
　オレの名を叫びながら、リョウは柵の向こう側に落ちていった。グシャっという鈍い音を立て、地面に落とされたリョウに向かって、叫んだ。<br />
　柵から、腕を伸ばし、声にならない、叫びを、天に向かって......。<br /><br /><br /><br />
　

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]]>
    </content>
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    <title>最近、すこし表示が変ね</title>
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    <id>tag:black-cat.info,2008:/dragongate//1.89</id>

    <published>2008-04-01T12:23:02Z</published>
    <updated>2008-04-01T12:34:32Z</updated>

    <summary>実をいいますと、2週間ほど前に、、、サーバーを移転しました。その際、ドメインの移...</summary>
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        <name>日向夏姫</name>
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        <category term="夏姫の日々のブログ" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="にしうり" label="にしうり" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://black-cat.info/dragongate/">
        <![CDATA[実をいいますと、2週間ほど前に、、、サーバーを移転しました。<br />その際、ドメインの移動もしたのですが、うまく行きませんでした。<br />うまく行かなかったって、どーゆーーーことやねん！<br /><br />このサイトはブログで出来ています。（そりゃそーだ）<br />ムーバブルタイプのバージョン3.5っつーやつで作りました。そらー、大変でした。<br />去年の夏は、ほぼ毎日かかりっきりでこいつを育てたんです。<br /><br />だのに、サーバーを移動するとそこにはムーバブルタイプ3.5のインストールができないという事態が待ち受けていました。<br />マジで。（本当は私の技術では無理だっただけかもしれんです）<br />そうこうしている内に、旧サーバーから<b>ウッカリ</b>とドラゴンゲートを削除しちまいました。<br />（ログだけはとってあったんですが）<br /><br /> ]]>
        <![CDATA[まぁ、どうにか今は同じドメインで似たようなサイトを作っていますがねー。<br />なんだか最近、調子が悪いのよ、この子。<br /><br />バージョン4.01という最新バージョンをインストールしたら～～、なんだかいつものブログと形式違っているしさー。<br />最初に新規ブログを作成する際に、選択方法を間違えたらしい（こんなんばっかやで）アタシ。<br />ブログなんだけれど、ブログじゃないし。<br /><br />チカッパで作ったんすけれどね。<br />よくわかんないっす。<br /><br />そこで、本日は、私の娘ちゃんのサイトを紹介です。<br /><br /><a href="http://nisiurineko.blog96.fc2.com/">にしうりにっき</a><br />＠
Author:雑食性にしうり<br />
毎日感じたことを気ままに更新していきたいと思います。<br />右も左も分からない初心者ですが、暖かい目で見守ってやってください。<br />ただ今お友達熱烈募集中です。<br /><br />文章を書くことが日常になればよいかと思い、ブログを作ってあげました、ええ、アタシが。<br /><font style="font-size: 0.8em;">怖くて、まだ本文読んでいないんです。。</font><br /><br />よろしかったら、どうぞ。<br />]]>
    </content>
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    <title>だから、待て！　4</title>
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    <id>tag:black-cat.info,2008:/dragongate//1.88</id>

    <published>2008-03-26T13:47:22Z</published>
    <updated>2008-03-26T13:50:28Z</updated>

    <summary>怒りの頂点に達した女は、長い髪の毛を自由自在に操り、瑞樹を天井まで持ち上げ、床に...</summary>
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    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://black-cat.info/dragongate/">
        <![CDATA[怒りの頂点に達した女は、長い髪の毛を自由自在に操り、瑞樹を天井まで持ち上げ、床に叩き付けた。<br />ゲホッ・・・。<br />瑞樹の口から、鈍い音がした。ああ、オレにどうしろっていうんだよ！<br />こんなに怒らせた、化け物相手に、どうやって立ち向かえばいいのか！<br />「じぃちゃーーーん！助けてくれーーーっ！」<br />恥も何もあったこっちゃねえ。オレは、力の限り叫んでみたが、そこは、映画や漫画のように、誰も助けに来てなどくれなかった。<br />女妖怪は、床に倒れ込んだ瑞樹を再度持ち上げようとしていた。<br />白い瑞樹の肉体は、青白く光り、薄く色の抜けた髪の毛はハラハラと生気が抜けたかのように揺れている。<br /><br /> ]]>
        <![CDATA[赤い唇から、滴る血の色。<br />
「・・・航太・・・。」確かに、瑞樹の唇がオレの名を呼んだ。萎えそうになっていた気持ちが、ウソの様に蘇ってきた。<br />
こいつは、オレが守る。<br />
側にあった、野球バットを握り、全身の神経をバットに集中した。<br />
薄い青色の炎が、チリチリとバットに燃え移っていくようだった。自分で、自分に感動したぜ。ちくしょー、負けてたまるかってんだ！<br />
あと、少しってところで、女はオレに攻撃を仕掛けてきた。凄い怨念。もう、人間の思考回路じゃない。意味も分からないほどのマイナスの怨念が、火柱の様に、身体を裂く。<br />
ドンッ<br />
壁と、見えない圧力に押しつぶされそうになる。このままだったら、ここでオレも瑞樹も死んでしまう。肺が潰されてしまいそうに痛い。<br />
こめかみから、血が滲む。<br />
「・・・・かぁさ・・・ん・・・。」<br />
朦朧としていく頭で、母さんの面影を追った。瑞樹を助けてやってくれよ。<br />
<br />
すると、ポケットにあった札が自分に命があるかのように、舞い上がっていった。<br />
キラキラと蝶の様に羽ばたきながら、女妖怪と化した化け物へと張り付いていく。<br />
シューシューと、不気味な音と、絶叫が木霊する中、不思議とオレの身体が軽くなって行った。<br />
押しつぶされた、肺もウソのように消えていった。また、バットを握る両腕に力が漲ってきた。全神経をバットの先へと集中させていく。<br />
何も、躊躇ったり、考えたりしている余裕なんか、ない。<br />
そう、まるで「スターウォーズ」さながら剣の様に光り輝くバットを、化け物へと力一杯振りかざした。<br />
光の先は、電流が走ったかのように、真っ直ぐと化け物に直撃した。<br />
凄い、雄叫び。<br />
激しい臭気、ドロドロとした気味の悪いゼリー状の液体が、部屋中に飛び散った。<br />
醜く変化した女は、ゼリーの中から、白い放射を放ち、昨日の少女へと変化していった。<br />
「・・・・・、鷹東・・・先輩・・・・。」<br />
酷く聞き取りにくい、声を発して、女は口を開いた。<br />
「鷹東、瑞樹先輩・・・。」<br />
今度は、はっきりと昨日の少女の声になった。<br />
瑞樹のヤローは、意識もなく、頭をあげ、その少女に向き直った。<br />
「好き、だったんです。・・・・先輩・・・・。」<br />
何かが可笑しかった。<br />
少女に変化した女へと、ふらふらと歩き出そうとしてる、瑞樹の腕を引いた。<br />
「待て！・・・・、可笑しいぜ。」<br />
「大丈夫だよ。ほら、あんなに泣いて、可哀想じゃん。成仏させてやろうぜ。」<br />
光輝く少女の振りをしているだけだとしたら？<br />
「おい！待て。・・・だからっ！待てっっ！」<br />
瑞樹は、オレの言うことを聞かずに、もう一歩踏み出そうとした瞬間、思い切り腕を引っ張った。絶対におかしい。<br />
案の定、瑞樹が一歩踏み出した、その床にぽっかりと穴があいた。<br />
罠にはまらなかった事に、女は正体を現した。<br />
衝撃波。<br />
「ばかやろーっ！瑞樹のせいだ！」<br />
「どうにかしろーーー！早く、その剣で！切り裂け！」<br />
簡単に言ってくれるぜ。もう、力なんてどこに残っているって言うんだよ。<br />
瑞樹が、オレの握っているバットの上から、自分の手を重ねてきた。<br />
見る見るとバットに生気が戻る。<br />
オレンジ色の光線が、バットにまとわりつく。<br />
さっきよりも、濃い色になっている青い光も、力強く感じる。どうしたことだ！<br />
お前も、霊能力者なんか？どおよ！瑞樹！<br />
「ほら、行くぜっ！」<br />
「おっしゃぁぁぁ～！」<br />
ぐるぐる回る光の剣は、今度こそ、命中した。<br />
あっけない程に、終わった。<br />
あの化け物に命中したとたん、あいつは、声にならない叫びとともに、消えていなくなった。<br />
<br />
「大丈夫か？」<br />
オレを抱えて、抱き起こしているのは、ぼさぼさになっても綺麗な色した髪を持つ、鷹東瑞樹だった。同じ色した瞳は、すごく心配そうにしている。<br />
「航太！無事か？！」<br />
聞き覚えのある声が、背後にした。<br />
「・・・じじぃ・・・・、遅ぇよ。早く来いっつーの・・・・。」<br />
ああ、畜生！<br />
瑞樹に抱かれているオレってなんだよ。助けてやったのは、オレなのに・・・。<br />
今度こそ、気が遠くなっていった。<br />
色々と、言いたいことは、山ほどあるっていうのに、ちくしょーーーー・・・・・・。<br />
<br />
<br />
目が覚めた時は、自分の部屋にいた。<br />
自分のベットに寝ていた。<br />
そして、隣には、オレを見下ろしている鷹東瑞樹がいた。<br />
「何、としんねん。お前・・・。」<br />
「お、気がついたか？」<br />
「・・・・、お前、ここで何してんだよ。」<br />
「ん？お前の睫、長いなぁって、見ていたんだよ。」<br />
「・・・・きっ、キショ悪っ！」<br />
「がははははっ！照れてやがるぜ！あははははっ！真っ赤だぜ！」<br />
<br />
ガラッと戸を開け、じじいが入ってきた。<br />
「そんだけ元気になったんなら、明日からは学校へ行け。」<br />
枕合戦さながら、ベットから立ち上がって、瑞樹に襲いかかろうとしているオレ見て、じじいは、呆れた様に言った。<br />
「今日は、何曜日？」<br />
「水曜日だ。お前、2日間も寝ていたんだぜ。」<br />
「使ったこともない力を出し切ったんだから、しょうがあるまい。」<br />
ちょっとショックだった。なんで、オレだけ？瑞樹はなんともないのに？<br />
「ん？オレ？」<br />
瑞樹が、惚けた顔して振り向いた。<br />
「オレは、切り傷だけ。日頃の行いの差だな。うはははっ」<br />
「なんで～？じじい、なんで？」<br />
すかさずボコッとじじい頭を殴られた。<br />
「瑞樹は、霊力を感じない・・・、というか、通じない体質らしい。」<br />
「あ、なーるほどね。鈍感なんだ！あ・・・・、そうか、だから、あの化け物が乗っかっても平然としていたんだ！」<br />
「鈍感じゃねーよ。」<br />
ぷいっと顔を逸らす瑞樹を見て、ちょっと嬉しかった。<br />
「じぃちゃん、あの部屋、どうなった？めちゃくちゃじゃねぇの？」<br />
「それがな、そんなに荒れてはいなかったよ。」<br />
「ゼリー状のベトベトは？」<br />
「それは、片づけておいたから大丈夫だ。」<br />
「それと・・・・」<br />
「あ゛ーーーっ、鬱陶しい！もう少し、寝ていろ。全ては終わったよ。心配するな。」<br />
瑞樹が、オレを無理矢理ベットへと押し倒した。<br />
「でも・・・なんでお前と一緒の時に、バットが光ったんだ？」<br />
間近で見る瑞樹の顔は、なんか、妙に綺麗だったんで、ドキドキした。<br />
モゴモゴと口ごもる瑞樹の後ろから、じいちゃんの声が答えた。<br />
<br />
「ま、あれだな。霊力を通じさせない瑞樹が、どういう訳か、お前とシンクロしたのか、お前の力を増幅させたんだろ。珍しい体質を持っているよ、瑞樹はな。」<br />
ニヤニヤしながら、戸を締めていった。<br />
なんやの、じじい。<br />
<br />
「お前が、オレの増幅装置？」<br />
「そういう事らしい。」<br />
「・・・・・、どうでもいけど、どけよ。重い。」<br />
オレを上から押しつけたまま、動こうとしない瑞樹を押しのけようとした。<br />
「いいじゃん、俺ら、恋人同士なんだろ？」<br />
「・・・なっ・・・・！」<br />
「昨日、学校行ったら、凄い噂になっていたぜ。ふふふふふ。」<br />
「ふふふふ、じゃねーよ！ちゃんと否定しておいたんだろうなっ！」<br />
「いいじゃん、言わせておけば。」<br />
跳ね起きようと、勢いをつけたら、瑞樹の唇に捕まった。<br />
目を見開いたままのオレの口びるに、自分の口びるを重ねてきやがった。<br />
「助けてくれて、ありがとう、な。」<br />
豆鉄砲でも食らったかのような顔をしていたと思う。こんな事ってアリなんか？<br />
「オレんちさ、あんなんで、住めないんだわ。暫くここにいてもいいって、じいちゃんが言うから、世話になるな。」<br />
「・・・・・・！」<br />
「・・・ちょっ・・・、ちょと、待て！」<br />
瑞樹は、ニヤニヤしながら、部屋を出ていった。<br />
おい！待てよ！<br />
「だから、待て！」<br />
<br />
おしまい<br /><br />※大変お見苦しいものをお見せしました～～～<br />リライトしたらものをアップしたら、懲りずに読んでくださいませ。<br /><br /><div align="right">日向夏姫<br /><br /><br /><!--shinobi1-->
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    <title>だから、待て！　３</title>
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    <published>2008-03-26T13:17:31Z</published>
    <updated>2008-03-26T13:31:47Z</updated>

    <summary>part 2　「光の剣」 春、麗らかな日差し、そして、真っ暗なオレ。学校の近くま...</summary>
    <author>
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    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://black-cat.info/dragongate/">
        <![CDATA[part 2　「光の剣」 <br /><br />春、麗らかな日差し、そして、真っ暗なオレ。<br />学校の近くまで来て、イヤな頭痛がした。なんか、慌ただしい。<br />ヒソヒソと学校のあちこちで生徒達が噂話をしている。<br />「なんか、あったのか？」<br />クラスの女に聞いてみた。ああ、聞かなくても、なんかイヤ～な気がする。<br />「昨日、一年の女の子が交通事故で死んじゃったんだってー！」<br />ああ！あかん！絶対、昨日の女だ！<br />どんな風に車に跳ねられたかまだ言おうとしている女の腕を思わず掴んで、立ち上がってしまったよ。<br />「オマエ、鷹東・・・・えっと、女みたいな顔した、鷹東って知ってるか？」<br />「いった～い、離してよっ！鷹東先輩知らないの？」<br />不服そうな顔している女は、オレを睨み付ける。<br /><br /> ]]>
        <![CDATA[「何年、何組にいるんだよ！」<br />
オレの勢いに押され気味の女は、捕まれた右腕を振り払い、上目遣いに睨みながら、小声で喋ってくれた。<br />
こんな時でも、その上目遣いがちょっと可愛いな、なんて思ってしまうオレも、オレなんだ・・・・。<br />
「3年、Ｂ組よ。」<br />
可愛い顔に、ちょっとぐらつきながらも、鷹東に叱咤しながら、教室を出た。<br />
とりあえず、鷹東・・・、えーっと、鷹東瑞樹だ！<br />
ＨＲの始まる寸前、3年の教室に飛び込んだ。<br />
「鷹東瑞樹ぃ！」<br />
見たこともない下級生が飛び込んで来た事に、クラス中の視線が痛いほど突き刺さる。<br />
「瑞樹は、今日まだ、来ていないけど？」<br />
後ろから声をかけられて、振り向くと笑いを堪えたような顔した上級生のお姉さんが立っていた。「今日、来ていない・・・って？」戸惑うオレに一歩近づき、ブラウスから谷間が見えるほど挑戦的に、迫ってくる。「瑞樹の・・・、何なの？可愛いわね、2年の坊や。」<br />
ここまで来て、やっと、からかわれている事態に気がついた！<br />
「瑞樹の恋人です！」<br />
次の瞬間、悲鳴と笑いの渦だ。どうだ、参ったか！女ども！<br />
ああ、この時、オレにもうちょっとの配慮っていうもんが、あれば・・・・、後悔してもあとの祭りだ。<br />
瑞樹に、どんな噂が飛び交っているか、その時のオレには知る由もなかったんだから。<br />
鷹東瑞樹の一人で住んでいるというマンションを教えて貰い、「頑張ってね。」なんていう言葉まで貰い、挙げ句の果てには校庭を突っ切るオレに、教室の窓から鈴なりで手を振ってくれる始末だった。<br />
でも、オレは一目散にそのマンションにたどり着こうとしていた。<br />
瑞樹の身が、心配だった。<br />
例えようもない、不安な気持ちがこみ上げていた。<br />
<br />
学校からさほど遠くない場所にある、マンションを見つけた。オレの家からは反対方向とはいえ、地元の人間なら誰でも知っている新しいオートロック付きのマンションだった。<br />
「こんな所に、独りで住んでいるって、どこのボンボンなんだよつ、チョーむかつく！」<br />
悪態をつきながらも、オートロックの暗証番号というか、部屋の番号を入力した。<br />
案外、簡単に中に入れるものだ。<br />
マンションの2階、「205号、ここだ！」<br />
チャイムを鳴らしても出てこない。部屋には誰かいる気配だ。<br />
あの、厚ぼったい湿った空気は、感じられないけど、イヤな感じがしてしょうがなかつた。「ああ、オレは、なんでこんな事、してんだろ。あんなヤツの為に。」必死にドアを叩く手に力が無くなっていく瞬間に、重いドアが、独りでにカチャッと開いた。<br />
ビクッとしながら、そっとドアノブを回す。<br />
薄暗い部屋は、ぞっとする位に冷え切っていた。<br />
「おい、瑞樹・・・・、居るのか？」<br />
カタカタと、小さく何かがぶつかり合う音がする。<br />
確かに、誰かがいる気配を感じていた。まだ冬服の制服を着ているというのに、肌を刺すような寒さが、部屋の雰囲気が尋常でない教えているようだった。<br />
「瑞樹！返事しろ！」<br />
オレが声を上げた次の瞬間、隣の部屋が発光したかのように光った。<br />
目映い光の中、瑞樹にまたがる女の霊が見えた。<br />
確かに、昨日見た女に似ているけど、もはやそいつは人間ではなく、邪念に取り憑かれた悪霊でしかなかった。<br />
首が180度、奇妙な角度に曲がりながら、そいつはオレを見た。背筋がゾッとする、なんて言うようなもんじゃねえ。<br />
口は、開かない。声が頭の中に直接聞こえてくる。<br />
「・・・・・、あんたよ、・・・あんたのせいで、・・・・あんたが急に出てこなければ、・・・ア、ア、・・アタシは走り出したりしなかった。・・・<br />
・・・・、そしたら、・・・こんな姿になんなかった・・・。」<br />
「しょーがねーだろ！オレのせいじゃねーよ！」<br />
女が、くわっと大きな口を開いた。眼孔が溶けそうになっている。見られたもんじゃねえ。どんな可愛い子でも、これじゃあ、たまんねーよ！<br />
「・・・・・くやしい、くやしい・・・・、ミズキ・・・が、ホシイ・・・・。」<br />
ベットに横たわる瑞樹の上にまたがり、白い腕を伸ばそうとている。<br />
「やめろーーーっ！瑞樹を連れて行くなぁ！」<br />
声を張り上げているつもりでも、声は喉に張り付き、身体すら、動かなくなっている。<br />
瑞樹は、まるで眠っているかのように、その顔に苦痛の色は見えなかった。<br />
枕に流れる茶色の髪の毛が頬にかかり、まるで軽い寝息が聞こえて聞こえてきそうな程に。なんなんだ！こいつは！圧力は感じないのか？<br />
女の白い指が、瑞樹の長い首にたどり着く。<br />
オレは、無意識のうちに、念を両の手の間へと溜め込み、女へとぶつけた。<br />
「起きろーっ、瑞樹ーーーーー！」<br />
オレの放った光の念は、初めてやったにしては、見事に女へと命中した。<br />
ドゥンと、部屋中に響き渡るその重力に、オレも、瑞樹も跳ね飛ばされた。<br />
やっと目が覚めたらしい瑞樹は、目の前にいる女の霊に今初めて気がついたかのように、凍り付いていた。<br />
「・・・ミズキ・・・・、好き・・・。」<br />
まるで、操り人形の様に、動く女の肢体は、どう見ても不気味だった。<br />
呪縛から抜けたオレは、目に見えない扉を開け、隣の部屋へと入り込み、瑞樹の前に立ちはだかった。<br />
「お前、どうして？・・・・、これは、ナンなんだよ？」<br />
オレは、ある意味命張って、ここにこうして居るっちゅーのに、こいつのこの反応はなんなんだ？オレが聞きたいよ！<br />
抜けているのか？鈍感って言うのにも、程度があるやろが！<br />
「どあほ！下がっていろ。」<br />
昨日、たんまり作った札を制服のポケットから取り出し、念を切って投げつけた。<br />
札が蝶のような形に変わり、女の顔へと張り付く。ギャーッという悲鳴。<br />
それでなくとも、醜く変形している女の顔が、爛れて行った。<br />
「うっわー、ひでー顔っ・・・・。」<br />
「・・・ば、バカっ、黙ってろ。」<br />
迂闊に声に出した瑞樹の声が女の女であるだろう、部分を直撃した。<br />
「瑞樹、瑞樹・・・先輩・・・・、私のこと好きだって・・・ィッ・・・イッテ。」<br />
「解ったぞ！こいつ、昨日の女か？！どうしたんだよ、お前！」<br />
突然瑞樹が立ち上がり、女に話しかけ始めた。<br />
「お前、ちょっと・・・！待て。」<br />
「化け物になりやがって！出て行けよ、ここはオレの部屋だぜ。」<br />
「ま・・・、待て！そんなに煽るな・・！」オレの忠告も聞かず、瑞樹は女に向かって歩き始めてしまった。<br />
「言っとくがなぁ、オレは不細工な女は大っっっっ嫌いなんだよっ！」<br />
「だから！待てっっっ」<br />
遅かった！<br /><br /><br /><br />
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    <title>だから、待て！　２</title>
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    <published>2008-03-26T12:50:06Z</published>
    <updated>2008-03-26T13:30:26Z</updated>

    <summary>月桂樹の葉を捕り、水を替え、うそっぱちの念仏を唱えて、さっさと部屋へと戻ろうとし...</summary>
    <author>
        <name>日向夏姫</name>
        <uri>http://ユウさんへ</uri>
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        <category term="異世界もの" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
        <category term="航太×瑞樹" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="サイキック" label="サイキック" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
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    <category term="異世界" label="異世界" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://black-cat.info/dragongate/">
        <![CDATA[月桂樹の葉を捕り、水を替え、うそっぱちの念仏を唱えて、さっさと部屋へと戻ろうとした時だった。じいちゃんが、頭を抱えて、廊下に蹲っているのが目に飛び込んできた。<br />「じいちゃん！大丈夫か？！」<br />オレは、動揺した。だって、ここに来てからもう10年近くなるけど、じいちゃんが倒れるのは、見たことがなかったから。風邪ひいて、熱出すことすら、珍しいじいちゃんが頭を抱えている。どうしよう！じいちゃんが死んだら、オレはどうしたらいいんだよ。<br /><br />]]>
        <![CDATA[「じいちゃん！死ぬなー。」<br />
じいちゃんの肩を掴み、揺さぶった。<br />
「来ている、誰かが、来ておる。」<br />
「じじい、もう、ばあちゃんが迎えに来たのかよー！」<br />
「この！ドアホ！」<br />
キッと、睨んだその目と、指の先が標している場所は、オレの部屋だった。<br />
「オレ？・・・・、オレの部屋に誰かが来ているのか？」<br />
直感で、それがヒトでないことが、解る。<br />
じいちゃんは、さほど有名ではナイにしろ、除霊士だった。もののけ、邪悪霊、そんなものが寺に入り込まない様にと、修行したことがあると聞いた事があった。<br />
もののけ、オレにとっては、いつも近くに感じていた者だった。じいちゃんは、オレの腕の中で目を瞑ったまま、動こうとしない。<br />
「じじい！寝た振りすんなよ！」<br />
「行って来い。オマエの力を見せて貰おう。」<br />
ゆっくりと瞼を開き、オレの目を見て言った。<br />
オレの力って？<br />
じじいは、知っているのか？オレには、変な物が見える力があるって・・・。オレは、じしいには、一言も言った覚えはない。<br />
今まで少ないながらに、生きてきたオレにとって、この力についてはタブーだったんだから、誰にも言った覚えはないし、見られた覚えもなかった。<br />
小さい頃から、建物の陰、公園の隅とかに、人影を見つけては、怖くて泣いていた。<br />
そんなオレを母親は、「怖くないのよ。何もしないから。」と言っては、優しく抱きしめてくれた。あれは、今思えば・・・、母親にも見えていたんだろうか。<br />
それから、たらい回しにされた親戚の家でも、時々見つけて、うっかり口走ってしまって、気持ち悪がられた。それから、オレは誰にも言ったことは、ない。<br />
<br />
「ボケッとしとらんで、さっさと見に行け！」<br />
有無を言わさないじいちゃんの言葉に逆らうことすら出来ずに、オレは立ち上がった。<br />
恐る恐る、廊下を軋ませながら、自分の部屋へと歩く。<br />
確かに、周りの空気の色が違っている。<br />
厚い、脱脂綿に水を含ませた様な、そんな感覚に襲われた。<br />
誰も居ないはずのオレの部屋から、微かにキーボードを打つ音がカタカタとしてくる。<br />
引き戸になっている部屋の戸に手をかけた瞬間、悲鳴のような声が聞こえた。戸にかけた自分の手が、全身が金縛りに合ったように、動かなくなった。<br />
膨れ上がった空間を、部屋の向こう側に感じた。動かなくなった自分の右手を、どうにか動かそうとして、必死にもう片方の手を近づけようとするが、金縛りにあった自分の身体は、重力がのし掛かったかのように重く、押しつぶされそうだった。<br />
じいちゃんを呼ぼうとしても、声が出ない。熱い固まりが、オレの身体を通り抜けていくような感触を覚えて、吐きそうになった。一瞬だけど、その女の感情が、オレの全身に流れた。悲しみ、悔しさ、辛い恋。そして、驚いた事に、昼間見た、アイツの顔だった。<br />
激しい鼓動を感じ、呪縛から逃れると、やっと息が出来るようになり、オレは思いっきり叫んだ。<br />
「まだまだ、だな。航太。」<br />
「じ、じじい・・・、いたんなら、た・・、助けろ・・・。」<br />
部屋の前で力無く倒れ込んでいるオレを見下ろしながら、喋っているじじいにムカつきながら、オレは全身から力が抜けていくのを感じていた。<br />
それでもどうにか、柱に捕まりながら自力で立ち上がり、今ではもう既になんの気配も感じない自分の部屋の扉を開けた。<br />
「うっ・・・」<br />
思わず、口を押さえたくなる程の臭気に２～３歩後ずさりしてしまった。<br />
「感じるか？航太。」<br />
「くせぇ・・・。」<br />
「死人の臭気だ。ここに居たヤツは、死んでからまださほど時間が経っていない。どこでこんなの拾ってきやがったんだ？」<br />
「知らねぇよ！」<br />
「何が見えた？」<br />
じぃちゃんの目は、いつになく鋭く光っていた。「飛び込んで来ただろ？その時に、何が見えたかって、聞いているんだ。」<br />
オレは、目を瞑って思い出そうとした。<br />
「悲しみ、失恋？男の顔！オレの知っている、同じ学校の男の顔だ。」<br />
<br />
「見て見ろ。」<br />
じぃちゃんが指さした先の、パソコンを見てみた。<br />
開いた覚えのない、メーラーのメールボックスが点滅していた。それは、メールが来たことを知らせる点滅だった。<br />
新規メールを開くと、そこには、男の名前だけが、示されていた。<br />
「　鷹東　瑞樹　」<br />
「誰だ？」<br />
じぃちゃんが、オレに聞く。知らねぇよ。オレは、首を横に振るだけだった。<br />
「あほんだら！同じ学校の男の事だろうが！明日、学校に行ったら、調べて来い。」<br />
「え～～～～～！ヤだよ！これ以上関わり合いたくないよ！」<br />
心底、そう思った。霊体験なんて、もう懲り懲りだ。<br />
言った側から、じじいのゲンコツが飛んだ。<br />
目は、いつもの濁った目じゃねえ。<br />
「航太、オマエはもう関わっているんだよ。これを自分で片づけない限り、オマエはあの女の子に取り憑かれたままになる。」<br />
「じぃちゃん・・・・、オレ、怖い・・・・。」<br />
「ドアホ！一辺死ね！」<br />
「これが、寺の住職の台詞かね・・・・。」<br />
<br />
夕飯の支度をしながら、もう一度じぃちゃんに、訪ねた。<br />
「なあ、オレあそこで今晩も、寝るんか？」<br />
「後で、札を作ってから、部屋に貼っとけ。」<br />
札ぁぁ～？！魔よけの札を作るのは、オレの役目だった。いつも、バイトだと言いながら大量に作らされていた。<br />
でも、あんなん、うそっぱちじゃん！<br />
「あんなんで、効く訳ないよぉ。じじい～・・・・。」<br />
「効く、効かない、はオマエの力次第。ちゃんと護摩も炊けよ。」<br />
<br />
オレは、はっっっっきり言って、オカルトは好きじゃねえ。<br />
自縛霊も、浮遊霊も、いつも近くに感じるから、シャレになんねえ。<br />
世のオカルト好きってのは、実際自分で体験してみればいいんだ。どんなに怖いものか、全員知りやがれっ、てんだ。<br />
見ようとすれば、道の端に座り込んでいる男や、路地の陰に潜んでいる怪しげな物達を見ることが出来る。いつからか、なんて覚えていない。<br />
父さんと母さんが死ぬ前から、見えていたのは、確かなことで。<br />
「なんで、死んじゃったんだよ・・・。」<br />
母さんは、確かに見える人間だった。おぼろげに覚えている。部屋の隅、公園の陰に時々現れる、そいつらを見つけると、指を交差して、呪文を唱えていた。<br />
すると、奴らは、消えていなくなっていった。<br />
今の今まで、そんな事は、忘れていた。母さん・・・。<br />
死に神すら、見ようとすれば見えてしまうオレは、どうすればいいんだよ。<br />
<br />
ブツブツ文句を言いながら、護摩を焚き、札に念を入れる。<br />
「ああ～、また来たらイヤだよ～。ちくしょー！あの男が鷹東瑞樹っちゅ～なら、何がなんでも、聞き出してやる。」

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    <title>だから、待て！　１</title>
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    <id>tag:black-cat.info,2008:/dragongate//1.85</id>

    <published>2008-03-26T12:43:06Z</published>
    <updated>2008-03-26T13:29:41Z</updated>

    <summary>この話は、初めて日向夏姫が書いた小説でして、お恥ずかしい。。。ものすごく、読みず...</summary>
    <author>
        <name>日向夏姫</name>
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        <category term="航太×瑞樹" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
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    <category term="異世界" label="異世界" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://black-cat.info/dragongate/">
        <![CDATA[この話は、初めて日向夏姫が書いた小説でして、お恥ずかしい。。。<br />ものすごく、読みずらかったりするかもです。<br />ずっと、リライトを予定していたのですが、もう、オリジナルを先に読んでもらうことに決めちゃいました。<br />ぐはぁ（吐血）<br /><br />********************　ここからね　********************　<br /><br />「つき合って下さい。」<br />微睡む午後、昼飯を食って、校庭から少し離れた、誰も居ない雑木林で、オレは昼寝をしていた。気持ちよくなって、瞼が落ちそうになったオレの耳に、突然女の声がした。<br />身体を半分起こして、周りを見渡し、振り返っても、誰もいない。<br />目を凝らして、ザワつく木陰の向こう側へと耳を澄ますと、その声は聞こえてきた。<br />「・・・・先輩、・・・、誰か、好きな人、いるんですか？」<br />か細い、女の子の声が、途切れ途切れに聞こえてきた。<br />・・・・はぁ～あ・・・、春の午後の告白ですか。ええですなあ。<br /><br /> ]]>
        <![CDATA[バサバサに伸びた前髪を掻き上げ、まだ眠たそうな瞼を半開きにしたオレは、その会話に興味を持った。覗く気は、なかったのだが、オレ、佐伯　航太には、とんと縁のない会話だったため、その羨ましいコクられ主の顔を拝んでやりたくなった。<br />そっ
と、草木をかき分け、端から見たら結構笑える、情けない格好して、オレは見たさ。目に飛び込んできたのは、まだ、新芽の出そろっていない葉の陰から見え
る、薄い色した、綺麗な髪の毛を持った、人間の後ろ姿だった。午後の日差しが柔らかく差し込んできているせいか、うす茶色の髪の毛が、キラキラと輝いて見
えた。<br />・・・くっそ～、いい女じゃん！<br />完璧に、オレはこれが、コクっている本人だと思った。そう思った瞬間、その女とは別の方、そう、そいつの正面からさっきの女の声がした。「ずっと、好きだったんです。」<br />オレは、心臓が、ドキドキしてきた。<br />・・・・、えっ？もしかして、今流行の・・・、レズ・・・ビアンちゃん？<br />どう見ても、女が、女にコクハクしている様にしか、見えなかった。<br />一年のシルシである、エンジ色のタイを締めた、そのコクっている方の女の子は、真剣な眼差しで、胸に手を当てたりなんかして、長い三つ編みを揺らしながら、告白していた。<br /><br /><br />で、次に聞こえてきた、「・・・・でも、ゴメンな。オレさ・・・・」の声で、オレはコケた。<br />オ・ト・コーーーっっっっ！<br />オレに背を向けている、綺麗な色した髪の毛の主は、はっきりとした男の声で答えた。<br />ズズザッッッ・・・<br />隠れていたはずの、草の陰から、ずり落ちたオレは・・・・、かなりヤバイ状態で二人に見つかった。声にならない声を出して、一年の女の子は走り去ってしまった。<br />そりゃ、そうだよな・・・。ゴメン。<br />髪の毛と背中の一部分しか見えていなかった、間違いの大元のそいつは、平然とした顔をして、オレに手を貸しこう言った。<br />「ありがとさん。」<br />確かに、男子の制服を着た、同じ学校の男だった。<br />立ち上がり、枯れ草を払い取ると、もう一度そいつの顔をよく見た。<br />背は、オレより少しデカイ。でも、サラサラの薄い茶色した髪は、肩まで伸ばして、同じ色した目は前髪に少し隠れていた。同じ色ってことは、染めている訳じゃないってことかよ。それに、白い肌、ふっくらした桜色の唇。<br />間近で見ても、男には見えないじゃねーかよ。<br />その唇が開き、「面倒くせーのが、途中で終わって、助かったよ。」と顔色も変えずに言ったのだ。なんだか、オレは無性に腹が立った。<br />「お・まえ、なあ！コクった側の気持ち、少しは考えろよ！」<br />そいつは、びっくりした様な表情を浮かべたかと思うと、ブハッッと吹き出して笑いやがった！顔に似合わず、豪快な笑いだった。<br />「オマエに言われたかねーよ！覗き野郎！」<br />"覗き野郎！"この顔、この口から出てきた言葉とは思えない程の台詞。<br />真っ赤になって立ちつくすオレをそのままにして、事もあろうが、オレの頭を二度ポンポンと叩き、そいつは一番気にしている言葉を吐いて去っていった。<br />「じゃあな、伸び悩みの２年ボーズ。」<br /><br />まっっっっったくもって！いけ好かないヤローと出会ってしまった。<br />おおよ！どうせオレは背が低いっすよ！<br />外見だけで、モテやがって！<br />あったまに来た！<br />「オレの昼休みを返しやがれーっ！」<br />虚しいオレの叫びは、午後の授業が始まるチャイムに消えていった。<br /><br />Part 1「E-mail」 <br /><br />「航太、お帰り。」<br />じいちゃんが、寺の境内を掃除しながら、後ろを向いているっていうのに、足音でわかるのだろうか、いつもオレが声をかけるより先に声をかける。<br />「今日は、オマエの父さんと母さんの月命日だぞ。」<br />「おーーーー、わぁーってるって。」<br />学生服のボタンを右手で外しながら、靴を脱ぎ捨てた。<br />寺の住職をしているじいちゃんは、死んだ父さんの親戚だ。いろんな親戚をたらい回しにされて、やっとじいちゃんの所で落ち着いた訳だが、このじじいは、念仏やら、掃除やら、月命日やら、いろいろとオレをコキ使う。<br />それでも、今までの生活を思えば、天国のようなものだった。<br />イヤな思い出は、年月と共に薄らぐものだ。<br />「こぉぉぉたぁぁぁぁ」<br />「わぁーーってるってーー！<br />ちっ、じじい、うっせーんだよ。」<br />「なんだとぉー！」<br /><br />じじいは、耳だけはよく聞こえるらしい。<br />学生服をベットの上に脱ぎ捨て、その隣にやはり脱ぎ捨ててあった薄いグレーのトレーナーと、黒のナイロンジャージに素早く着替えた。トレーナーの首を通り過ぎるとき、伸びた前髪が、目に刺さる。<br />「・・・っ、鬱陶しい。」<br />両手で前髪を掴み、机の上に転がっているオレンジ色した生ゴムで、後ろに束ねた。<br />そして、部屋にあるパソコンのスイッチだけ入れ、航太は急いで部屋を出た。<br />軽い機動する音が背中に聞こえていた。<br /><br /><br /><br />
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    </content>
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    <title>それでも月の夜には愛が降る　18</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://black-cat.info/dragongate/jyun_ryo/18.html" />
    <id>tag:black-cat.info,2008:/dragongate//1.42</id>

    <published>2008-03-06T17:16:25Z</published>
    <updated>2008-03-26T13:10:04Z</updated>

    <summary>すこしづつ、アップです。今月こそは！マメにアップを怠らぬように頑張りたいです。-...</summary>
    <author>
        <name>日向夏姫</name>
        <uri>http://ユウさんへ</uri>
    </author>
    
        <category term="芸能界もの　【準×リョウ】" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
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    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://black-cat.info/dragongate/">
        <![CDATA[すこしづつ、アップです。<br />今月こそは！マメにアップを怠らぬように頑張りたいです。<br /><br />--------------------　↓　ここから　↓-----------------------<br />]]>
        <![CDATA[　「つめて～！」<br />　雨が多くなってきた、この時期が一番嫌いだ。ピンの仕事を終え、そのまま自分の車でマンションに帰って来た。もう、午前を回る時間。<br />　ビニール傘を乱暴に振り回し、水のしぶきがジーンズに飛び散るのに軽く叱咤しながら、準はエレベータのスイッチを押した。直ぐに開かない扉を睨み付け、赤く点滅しているエレベーターのランプを見上げた。最上階へ向かって延びていくランプに、苛ついた溜息を漏らし、階段へと足を向けた。<br />　息を切らしながら、部屋の鍵を探す。何処へ行ったのか、鍵は見つからなく、着ている服のポケットのあちらこちらをまさぐる指先が、ジーンズのポケットからはみ出した携帯のストラップに絡み、湿ったコンクリへと落ちていった。<br />　「......ったく」<br />　細長い準の指がそれを拾おうと延びた瞬間、誰も居ないはずの自分の部屋のドアが開いた。中腰になった儘、呆然と開くドアを見つめる準に、中から薄いグレーのロングスリーブの袖をたくし上げ、腕組みしながら、半ばあきれ顔のリョウの姿が現れた。<br />　「何やってんの？」<br />　中腰の儘、リョウを見つめる準へとリョウが問いかける。<br />　「お前こそ、何やってんの」<br />　リョウが此処を出て行ってから、準の部屋へと自発的にやってくることなど、これまでに一度もなかった。それなのに、まるで、ずっとこうしていたかの様に、自然な状態でリョウがそこに立っていた。準から自分が発した台詞と同じ言葉を返されて、リョウは準から目を逸らす。着古し色あせたジーンズのポケットに両手を突っ込み、少し恥ずかしそうに、床のカーペットを見つめる視線。<br />　何か、言葉を発したリョウの声は、準の耳には届かない。<br />　「あ？なに？聞こえねーよ」<br />　嬉しそうな表情を、隠そうともしない準は、リョウに歩み寄る。雨で水分を吸収し重くなったスニーカーを面倒臭そうに脱ぎ捨て、下を向いた儘、顔を上げないリョウの前に立ち、下から掬い上げる様にしてリョウの顔を覗き込んだ。<br />　「来てくれて、嬉しいよ」<br />　「気持ち悪いこと、言うな」<br />　すっと準の脇をすり抜けて行くリョウは「飯、食った？」と何もなかったかの口調で、話しかける。それがリョウらしい、リョウの態度だったから、準は軽い目眩を覚えた。<br />　きらきら光る、デジャブの感触。何処まで現実なのか、まとわりつく空気に甘さを感じた。<br />　「飯、食った？」<br />　キッチンから聞こえる、リョウの声。がさがさと聞こえるスーパーの袋の音。<br />　「お前、スーパーとか、行ったの？」<br />　「あ、今日お前雑誌の取材入っていたろ。で、リハも一人じゃ乗らなくて、気分転換に行ってみた。なんか、楽しくなってさ、色々買ったんだけど、一人で食うのもつまんないし」<br />　「で、何作んの」<br />　「うどん」<br />　「は？」<br />　こんなに沢山の食材を買って来て、作るのはうどんだと、リョウは言う。いつも、リョウはオレの所に来てはうどんを作った。懐かしさが込み上げる。期待してしまう。<br />　「厭なのかよ......」<br />　葱を持った儘、口を尖らせる、オレのリョウ。このまま、時が止まったらいいのに。そう思うことは、オレの子供っぽい感情なんだろうか？こんな事が、凄く暖かい。<br />　床に二人分のうどんを置き、プレステに熱中した。心地良い笑い声が隣から聞こえる。<br />　「お前のうどん食いながら、ゲームするのって高校以来じゃん？あ、ば～か。そこんとこ三つ穴あいてんじゃん。そんときは、A押してからBだろ～」<br />　「うっせえ、上手く行かないんだよ。......、あんときも、面白かったよな、佐野とか、高野とかもいて、準のかあちゃんに怒鳴られてよ」<br />　「あ～、うちのババアね～。......、お前、最近家とか、連絡してる？」<br />　コントローラーを静かに床に置くリョウは、うどんの入った器を持ち上げ、冷めてしまった汁を微かな音をたてながら啜った。<br />　「ん、してねー」<br />　家を飛び出して来た、オレ達。準の手を取り、東京行きの夜行バスに乗ったあの夜。<br />　怒鳴られ、反対され、「戻って来るな」と言われて。<br />　オレ達は、夜行バスの窓から見える、遠くにある月を見ながら、やって来た。<br />　<br />　お前からそんな言葉を聞きたくて、そんな顔を見たくて言った台詞じゃなかった。<br /><br /><!--shinobi1-->
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<!--shinobi2-->
]]>
    </content>
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    <title>それでも月の夜には愛が降る　17</title>
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    <published>2008-03-04T16:40:34Z</published>
    <updated>2008-03-07T17:25:35Z</updated>

    <summary>毎回、謝ってばかりいる日向夏姫です。最近、私の娘もヲタクﾃﾞﾋﾞｭｰしました。い...</summary>
    <author>
        <name>日向夏姫</name>
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        <category term="芸能界もの　【準×リョウ】" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="それつき" label="それつき" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
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    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://black-cat.info/dragongate/">
        <![CDATA[毎回、謝ってばかりいる日向夏姫です。<br /><br />最近、私の娘もヲタクﾃﾞﾋﾞｭｰしました。いいのか・・・それで？<br />私のやっていることは、なんとなく気づいてはいたようだったけれど直接聞いてこないし、「ま、いっか」とそのまま放置。<br /><br />最近、私のハンドルネームっちゅーか同人名（ペンネーム？）で検索できることを知り、とうとう読んでしまいました。<br /><br />「ママの書く小説って･･･、○○だね」<br /><br />え？なんて言ったか聞こえないよぉ。<br />耳が怖くて聞こえなくなってしまったのか？そして二度と聞き返すことは出来ない。<br />娘よ、これを読んでいたら、また教えてね。。。ちゅーか、やっぱいい。<br /><br />そんなこんなで、続きです。<br /><br />&nbsp;
---------------------------<br />]]>
        <![CDATA[<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="tuki.gif" src="http://hyuga.backdrop.jp/black-cat/dragongate/img/tuki.gif" class="mt-image-left" style="margin: 0pt 20px 20px 0pt; float: left;" height="228" width="300" /></span><br />　リョウが居なかった分だけ、スケジュールが押して、ドラマの撮りは過酷さを増していった。<br />　「寝れる時に、寝とけ」<br />　話したい事は幾らでもあったし、片時も離れていたくないのが本心だった。けれど時間がそうさせてはくれない。二人きりでいられる時間は殆ど皆無の中で、ほんの少し出来た、隙間の様な時間をみつけて、準はリョウを眠らせた。<br />　本当は、リョウと話したかった。<br />　でも、突き詰めればアイツを追い込んで行く気がして......。気がつけばオレ達を監視するような視線がいつもあり、精神がピンと張った糸の様に張りつめて行く。あとどの位我慢すれば緊張の糸は緩められるのか、考えれば、考えるほど、気が狂いそうになって行った。<br />　軽い寝息をたて、椅子に腰掛けたままの状態でリョウが眠りにつく。<br />　紫色した、色素の薄い瞼が儚げで、泣きたくなった。<br />　<br />　どんな想いで、今まで生きてきたのだろう。オレの知らない時間を生きてきたリョウを安易に想像することは、出来ない。<br />　リョウの言葉だけで、想像する。自分で体験した訳ではないリョウの過去を、想ってみても、ただ込み上げてくるのは、切ない想いだけだ。<br />　男に性的対象として扱われるということ。それは、リョウが幼い頃から、今までずっとだったと言うのか。少し前なら、多分オレは拒絶していたかもしれない。<br />　オレは、男としてリョウを愛している。アイツを女の代わりとして求めたんじゃない。男だから、愛した訳でもない。なあ、リョウ......。<br />　オレも、そいつらと同じなのか？<br />　でも、違うんだろ？お前の言いたかったことってのは。<br />　そういう奴らに嫌悪していたんだろ？そういう自分を、嫌っていたんだろ？何処かで自分はそんなんじゃない、って思っていたんだろう？だのに、お前は、オレを......、男のオレを愛したから、崩れていったんじゃねえの？<br />　お前の、僅かながらの、透き通ったアイディンティティが、崩れてしまったのは、オレのせいなんんだったら、オレはお前を受け止めてやるよ。<br />　また、最初から始めればいいさ。<br />　そうだろう？リョウ......。<br />　誰もお前を知らない所へ、オレが連れて行くから、もうあんな悲しい顔をオレに見せるなよ。<br />　泣きたくなったら、オレの前で涙を見せろよ。<br />　な、リョウ。<br />　<br />　長くなったリョウの前髪をつまんで、顔にかかる柔らかな髪にそっと口づけした。<br />　オレには、お前が必要なんだから。<br />　<br />　ドラマの撮りとほぼ同時進行で、コンサートのリハも進行していた。<br />　いつも準は、最後の段階で決定した進行表だけを貰っている。今回も、マネージャの佐上から渡された進行表に目を通していた。<br />　「今回は、アルバムが出る時期とタイミングが合うから、新曲が多いんだ」<br />　隣で、リョウが準に説明する。特にコンサートの曲順とか衣装には拘らない準は、リョウに全てを任せている。それが好きなリョウだから、やらせている。<br />　「いいんじゃねぇの？オレは別に意見ない。リョウがオレ達の見せ方、知ってんだから」<br />　「今回は、どんなオリジナルの曲を入れるの？もう作った？」<br />　「ないしょ！」<br />　仕事の話をしている時は、いつものリョウだった。オレの知っている昔からのリョウだ。<br />　「なんだよ、内緒って。ガキ！」<br />　顔を赤くしてふくれっ面を見せるリョウの頭を態とぐしゃぐしゃにして、準が笑う。<br />　「悔いの無いステージにしような」<br />　ぽつりと言う準の言葉に、リョウは首を傾げて、何か言いたげに準を見つめていた。<br />　「なに？」<br />　「なにが？」<br />　「何か、隠している」<br />　「なんも、隠してねぇよ」<br />　<br />　もう少し、こうやっていよう。まだ、時間はあるから、オレがお前を守るから。<br />　<br />　<br /><br /><div><br /></div>]]>
    </content>
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    <title>それでも月の夜には愛が降る　16</title>
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    <id>tag:black-cat.info,2008:/dragongate//1.38</id>

    <published>2008-01-15T16:16:40Z</published>
    <updated>2008-03-07T17:22:38Z</updated>

    <summary>新年明けましておめでとうございます。（今更ですが） いやー、1月1日にはアップし...</summary>
    <author>
        <name>日向夏姫</name>
        <uri>http://ユウさんへ</uri>
    </author>
    
        <category term="芸能界もの　【準×リョウ】" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="それつき" label="それつき" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://black-cat.info/dragongate/">
        <![CDATA[<p>新年明けましておめでとうございます。（今更ですが）</p>

<p>いやー、1月1日にはアップしようと、年末自分に誓ったはずなのに、いつのまにかもう、成人式まで済んでしまいました。</p>

<p>本当に、すみません。</p>

<p>待っていてくださる方が、いらっしゃる。<br />
コメントくださった方、ありがとうございます。</p>

<p>久々の更新となりました。<br />
続きをどうぞ</p>

<p>感想など、メールでもいただけたら嬉しいです。<br />
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<p><br />
------------ここから　つづき---------------</p>]]>
        <![CDATA[<p>「どうしたの、死相がでてるじゃん。」<br />
　スタジオの壁に凭れながら、底が見えるほどの薄いコーヒーの入った紙コップを口にくわえたまま、準は目の前に現れた安藤真喜子に苦笑いをして見せた。<br />
　同じ様な紙コップを右手に持った真喜子は、カラカラと氷の音をさせながら準の隣に腰を下ろした。同じように、準も真喜子の隣に座り込む。<br />
　「リョウちゃん、どうした？」<br />
　「今、病院にいる。」<br />
　「で？」<br />
　「何が？」<br />
　「昨日、何があったの。」<br />
　お互い、目を合わせる事はせず正面を向いたまま、話をした。端から見れば会話をしているようには見えないだろうほどの距離を保って、真喜子は準に話しかけていた。<br />
　準の事は何でも分かるなんて、とても言えた間柄ではないが、互いに互いを「同じ人種」と感じていた。準の言葉のニュアンス、視線の向き、そんな些細な事柄からでも準の感情は何となく分かる、なぜなら、自分と同じ思いだと知っているから。<br />
　今の、準は......迷ってるように見えた。何になのかまでは分からないけれど、準は迷って、疲れているように見えた。そして、その悩みを誰であろうと分かち合おうなんて思っている筈もないって事も伝わってきていた。<br />
　「言いたくないんだ。」<br />
　真喜子はカラカラ音をたてる氷を口にほおばり、空になった紙コップを準と自分の間に置く振りをして、準の顔を覗き込んだ。<br />
　瞬間、目が合う。<br />
　「でも、決心したんだね？」<br />
　「気味の悪い女だな、相変わらず。なんで俺の顔見ただけでそんな事がわかんだよ。」<br />
　「ふん、私の考えてる事だって、わかるんでしょ？」<br />
　「まあ、な。」<br />
　そのまま二人は、黙り込む。そして何も会話がなかったかのように準が立ち上がり、ADと何か一言二言会話をして、振り返ることもなくスタジオを出ていった。それを視線の端で見ながら、真喜子も立ち上がり、借り物の衣装のジーンズの膝をはらう仕草をした。<br />
　そして、準が出ていった方と別のドアから姿を消した。<br />
　<br />
　非常階段の扉を開けるとネコの額ほどのスペースがあった。外の空気がひんやりと気持ちがいい。安藤真喜子は大きく深呼吸をし、右から流れてくる紫煙に軽く咳き込んだ。<br />
　そして紫煙の犯人の方角を見ずに口を開く。<br />
　「煙草、クサイよ！」<br />
　「お前がそんな所に立っているからだろ。」<br />
　暗黙の了解みたいなもの。<br />
　あんな雰囲気を残したまま去っていった時、大抵準はここにいた。そして、この場所を知っているのは、ここに来ても許されるのは、リョウ以外では真喜子だけだった。<br />
　真喜子がコンクリで出来ている粗末な階段に座ると、隣に座っている準が煙草を差し出す。それを唇に挟み込むと同時に準が顔を寄せてくる。初めてこれをされたときは、驚いたものだったが、当の本人は何のことだか未だに分かっていないらしい。<br />
　準の煙草の火から、自分の口にくわえられている煙草へ火を移す。<br />
　顔を少し斜めに傾けて、風を防ぐように二人で手を翳しながら、準から煙草の火を移す。こんなところ誰かに見られたら、写真にでも撮られたら、何も言い訳できない絵だと真喜子は苦笑する。<br />
　「リョウちゃんが可笑しいのは、気付いていた？」<br />
　何も言わず、ただ見つめてくる準の視線。<br />
　時々、そう、こんな時思う。「なんで私は準と恋人同士になれなかったのだろう」。<br />
　こんなにも分かり合えて、こんなにも魅力的な準をどうして愛することが出来ないのだろう。答えはいつも瞬時にやってきた。私も準もナルシストじゃない。こんなに自分に似た人間なんて愛せない。何を思って、何を考えているのか自分のことの様に分かる恋人なんて、お互いがお互いを傷つけて行くに決まっている。どんな言葉が一番相手を傷つけるのか、分かりすぎるほど分かっていて、それを承知で傷つけてしまう。<br />
　<br />
　「リョウを病院から連れ出した、昨日。そのまま逃げるつもりだったんだけどよ。」<br />
　「ば～か。」<br />
　「うっせえ、黙って聞け。リョウを知っていると思って、自分のモノだと思っていた。何も通じていなかった。でも、それは俺も悪いんだけどよ。」<br />
　「何も通じていなかったって、リョウちゃんがそう言ったの？」<br />
　準は、言葉を切り、頭を左右に振るだけで、もう何も言う気はなさそうだった。<br />
　「リョウちゃんは、不安なんだよ。」<br />
　「何もわかんねぇくせに......。」<br />
　「あんたみたいな男は、デリカシーに欠けるんだ。愛してるとか、言葉じゃ駄目な時だってある。愛しているとか、好きだとか、そんな言葉は現実味が無いじゃん。そんなこと準だって分かってるでしょう？リョウちゃんは、あんたに知られたくない事あるんじゃないの？だから、自分も素直になれない。そして、準もね。アイドルやってると、色々あるからしゃーないけど、ねえ、準。私の勘が正しければ......、ううん、私だったら、リョウちゃんを掴まえる為にすることは一つだよ。」<br />
　暑くなりそうな予感を感じる高い空を見上げながら、真喜子は話した。<br />
　「で？悩んでいる顔しているけど、その目は、決心したんでしょ？」<br />
　なんだか、泣きたくなってきた。今、準の顔をまともに見たら多分涙がでてしまうだろう。別に愛していた訳じゃない。自分と同じ準を見ると安心していた。「ああ、こいつもここで頑張っている。」なんて思っていて。リョウちゃんとデキテいること知った時だって、そんなに驚かなかった。リョウちゃんの見つめる視線はいつも準を追っていたから。悲しい目で準を見ているリョウちゃんを応援したかったから......。<br />
　今、準は、決心している。<br />
　私を置いて、ここから何処かに行ってしまう決心をしようとしている。<br />
　多分、私も準の立場ならそうしただろうから、止めるなんて出来ない。<br />
　でも、私は、今......、泣きそうなほど、寂しいよ。<br />
　「行くの？」<br />
　「その時が来たらな。」<br />
　フィルターのギリギリまで深く吸い込んだ煙草を、コンクリの階段に捻り込み、準は空を見上げながら言った。<br />
　「なんだよ、何泣いてんの。」<br />
　振り向いた準が驚いた様な声を出した。その言葉に真喜子も又、驚いた。<br />
　「アタシ、泣いてる？」<br />
　人差し指で鼻先を流れる暖かな水滴を、準が掬い上げる。戸惑う様な色を瞳に浮かべている準に笑って見せようとしたのに、気持ちとは反対に、涙は止めどなく流れてくる。<br />
　「ゴメン、準。なんだか、私だけ取り残される感じがして......。」<br />
　そっと、準の暖かい腕が真喜子の頭を抱きかかえた。<br />
　「お前がいてくれて、オレはいつも安心していた。お前が頑張っているのを見て、オレも頑張ってきた。」<br />
　「バカ。なに言ってんの......。」<br />
　「安心していたけど、お前は女だから、いつも心配していた。真喜子のこと妹みたいに大事だったよ、マジで。双子の様なお前を一人にさせて、ゴメンな。」<br />
　何、言ってんの......。こんな時、こんな場面でその台詞を言うなんて、ずるいよ、準。<br />
　悲しくなるじゃないか。<br />
　「アタシが、男だったら、リョウちゃん私の事、好きになったかな？」<br />
　態と明るく言った。<br />
　「バカじゃん？お前オレとリョウとどっちに嫉妬してんの？」<br />
　抱えていた真喜子の頭を離すと、軽くゲンコツを振りかざす真似をしてみせる準に、笑って応えた。もう、大丈夫だから。<br />
　「お前も、早く男見つけろよ。」<br />
　「余計なお世話だよ。」<br />
　「ははは！全くだ！」<br />
　立ち上がり、ジーンズの後ろのポケットから携帯を取りだし時間を確認する準を見上げた。<br />
　「オレ、そろそろ戻るわ。」<br />
　「ん、私も後から行く。」<br />
　「じゃあ、な。」<br />
　軽く手を挙げて準は、ドアの向こうに消えた。<br />
　その姿を、目に焼き付けておこうと、真喜子は目を凝らして見つめていた。<br />
　「バイバイ、準。」<br />
　---　どっちに嫉妬してんの？<br />
　あんた達二人の関係に嫉妬していたのかもしれない。<br />
　真喜子は、吸いかけの煙草を靴の踵で消すと、立ち上がって大きく伸びをした。<br />
　頑張ってね、準。<br />
　そう、願わずには居られなかった。<br />
　<br />
　<br />
　</p>

<p><!--shinobi1--><br />
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<!--shinobi2--></p>]]>
    </content>
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<entry>
    <title>それでも月の夜には愛が降る　15</title>
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    <id>tag:black-cat.info,2007:/dragongate//1.39</id>

    <published>2007-12-10T13:06:56Z</published>
    <updated>2008-03-07T17:22:38Z</updated>

    <summary>こんにちは、日向夏姫です。 お世話になっているランキングサイトにて、8位と　一桁...</summary>
    <author>
        <name>日向夏姫</name>
        <uri>http://ユウさんへ</uri>
    </author>
    
        <category term="芸能界もの　【準×リョウ】" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="それつき" label="それつき" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://black-cat.info/dragongate/">
        <![CDATA[<p>こんにちは、日向夏姫です。</p>

<p>お世話になっているランキングサイトにて、8位と　一桁になっていたので、嬉しくて連日アップです。</p>

<p>いつも、応援ありがとうございます。</p>

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<p><br />
-------------　↓　ここから続きです　↓　---------------------------</p>]]>
        <![CDATA[<p><br />
　<br />
　まだ、夜明け前。空が白んでくる少し前に準は、微睡みから覚めた。腕の中にいるリョウを確認して僅かな安心を覚える。後どの位一緒にいられるのだろうかとふと思い、頭を振る。後どの位ってなんだよ。オレは、リョウを捕まえる。<br />
　リョウの心が壊れる前に、オレはリョウを捕まえる。<br />
　オレにとって、欲しいのははお前だけ。お前をなくす位なら、オレはこの世界に背を向けたって構わない。誰に何て言われたって構わない。リョウを連れて何処かに行ってしまいたい。お前を苦しめるものから救いたいよ。<br />
　あの頃に帰れないなら、今から始めたって構わないじゃないか。<br />
　お前さえ、それでいいなら……。<br />
　<br />
　「準！開けろ！」<br />
　シャワーを浴びていた儘の状態で、激しくチャイムを鳴らす佐上の声に叱咤しながら準はマンションのドアを開けた。<br />
　水滴が玄関口にしたたり落ちるのを、気にもせず佐上を睨み付ける様に迎えた。<br />
　「話は、もう済んだのか？」<br />
　無言の儘、二人は睨み合う。佐上を嫌いな訳じゃなかった。ただ、こいつだって、あの世界の人間で、オレ達を商品としか見ていない。そうじゃなかったら、リョウにあんな事をさせなかっただろう。リョウの首に浮かび上がる紫色のキスマークを見つけた時から、佐上もオレにとってただのマスコミ連中と同じだと認識するに十分だった。ただ、佐上はどこまで知っているのだろう。多分、オレ達の事は知っているのだろう。<br />
　オレは、ただ視線だけで、佐上を部屋に上がるように指した。<br />
　<br />
　「準、お前に言いたい事がある。」<br />
　玄関口から数メートルしかない廊下を歩きながら、佐上が怒りを堪えた声で言う。<br />
　「何？」<br />
　腰にバスタオルを巻いたままの姿で準はソファに腰掛け、正面にあるスチール製の椅子に佐上は座った。<br />
　「勝手な事をするなと何度言ったら分かる！リョウを病院から連れ出す、事故は起こす、そして、……。」<br />
　隣の部屋から、まだ顔色の優れないリョウが姿を現した。ビクッと驚きの表情を隠すことも出来ずにいる佐上をリョウは見つめていた。昨日までのリョウとは違う雰囲気を出しているリョウに気付く佐上を見ているのは、準にとって面白かった。伊達にマネージャーをしている訳じゃないらしい。<br />
　「話は、どうなったか……、オレには教えて貰えないのか？」<br />
　リョウに腕を伸ばし、自分の隣に座れと催促する準に、従順に従うかのようにリョウが準の隣へと腰を埋めた。まるで、何かを卓越したかのような二人の雰囲気に飲み込まれそうになっていく。<br />
　「見れば分かるだろ？それとも今まで通り知らない振りをするんですか？佐上さん。」<br />
　くすくすと笑みを湛えながら、目では相手を威嚇する準に、佐上は生唾を飲み込んだ。こいつは、何を決心したというんだ。今更ながらに、準のオーラに気後れしてしまう自分を情けなく思った。<br />
　「……、早く、支度をしろ。リョウ、お前は病院に送っていくからな。」<br />
　コクンと頷くリョウと、何も言わず、席を立ち、滴る水滴を指先にすくう準の背中を見ているしかなかった。何かを決心した準と、何か違う色を醸しだし始めたリョウを、代わる代わるに見つめた。まだだ、まだ、待ってくれ、準。<br />
　お前達が、恋人同士だろうと、愛し合っていようと、別れようと、その雰囲気を壊さないでくれれば、オレはそれで良かった。多分、隠そうとしていた時期もあったかもしれないが、オレは知っていた。リョウを見たときから。準の追う視線を見つけたときから。それで、いいと思っていたさ。<br />
　所詮、子供の恋愛ごっこだと。長くは続かないだろうと。<br />
　時期が来れば、お互い離れていくだろうと……。<br />
　十九のお前達が、隠そうとしている恋愛が、お前達を艶やかに色づけて、人気が出ればそれでいいと思っていたさ。オレを憎んでもいいと思っていた。だが、あの準はどうした！何を決意したというんだ。まだ、行かないでくれと……、オレの中の何かが、お前達を見つけた時と同じ本能が言う。<br />
　そして、それをオレはあいつらに確認すら出来ない。<br />
　<br />
　準をスタジオに送り、リョウと二人だけになった佐上は少し緊張していた。<br />
　「何を話したか、聞いてもいいだろ？」<br />
　前を向いたまま、なるべく感情を出さぬよう気を付けて佐上は話した。<br />
　「何を？今更、そんな事に興味を持ったかのように話さないでくださいよ、佐上さん。オレは準に着いて此処まで来た。これからも準の行きたい所に着いて行くつもりですよ。準の望む所へ、ね。」<br />
　助手席に身を埋めながら、リョウはまるで遠くにいる存在の様に喋る。<br />
　<br />
　今まで隠していた事を、準に言ってしまった。もうダメだと思ったから、オレは別れることなんか出来ない。準を無くす事なんて、自分から出来るわけがないとイヤって言うほど分かった。それが出来るなら、もっと早くにしていた筈だった。<br />
　準に、全部話して話してしまえば、楽になるなんて思っていた訳じゃない。準に考える好きも与えず話したから、準はこれからどうするんだろう。準は、どんな答えを出すんだろう。<br />
　「お前のせいじゃない。」そう言ってくれて、嬉しかった……。誰かに、そう言って貰いたかった。ずっと……。ずっと、苦しかった。<br />
　準が好きだよ。でも準の言葉を受け入れる事が出来ない。そんな自分が嫌いなんだ。準の様に真っ直ぐ「好きだ」と言えない。<br />
　準は、怖くないのだろうか。<br />
　準は、迷ったりしないのだろうか……。<br />
　こんなオレでも、まだ愛しているって言えるんだろうか……。<br />
　怖い。オレは怖い。<br />
　まだ、信じることなんか、出来ないよ。<br />
　<br />
　隣で、運転をする佐上を見上げた。<br />
　オレは、この世界が割と好きだった。好きだった、と過去形で思う自分に苦笑する。<br />
　佐上さんは、オレにとっても、準にとっても、まだ大切な存在だと、佐上の顔を見て思う。オレ達をトップに立たせてくれた。そう……、例えどんな手を使っていたとしても、この人は準の夢を叶えてくれた。オレは、準の夢に付いてきた。今までも、そしてこれからだって、準がオレを必要としてくれるなら、オレは準の隣に立ちたい。<br />
　「準の、望む場所へ、オレ達を連れて行ってくれて、ありがとう。佐上さん。」<br />
　黙り込んだまま何も話さなくなったリョウに、いきなり話しかけられた佐上は、酷く驚愕した表情を浮かべた。<br />
　「何を、何の事を言っているんだ？……、それは、オレに対する嫌みなのか？」<br />
　ただ、ある意味本心を言ったまでだよ。佐上さん。<br />
　冷や汗をどっと額に浮かべている佐上を、可笑しく感じた。この男は、もしかして恐れているのかもしれない。<br />
　でも、何に？もしかして、準に？<br />
　「大丈夫、あのことは準には言ってないから。殺されたく無いでしょう？準に。」<br />
　案の定、佐上が顔色を変えて、リョウの顔を覗き込んだ来た。<br />
　ああ、そんなことを気にしていたのか。<br />
　そう思ったら、無性に可笑しさが込み上げてきた。なんて馬鹿なんだろう。愚かなんだろう。オレが？この人が？<br />
　<br />
　くすくすと笑っていたかと思うと、いきなり大声でリョウは笑い出した。耳鳴りがするほどの大声で笑うリョウを見つめていると、あの時の記憶が遡っていった。<br />
　<br />
　「準に、そんな事させないで。お願いだから、佐上さん。オレが代わりに行くから、オレは、大丈夫、慣れているから。」<br />
　そう言って自分から服を脱ぎ、細い腕をオレの首に巻き付けて来た、十八のリョウ。<br />
　「準に、そんな仕事をさせないで。アイツはそんな事出来ない。男に身体を任すことなんか出来ない。お願いだから、そんなことは、これからオレだけにして。佐上さんの言うことなんでも聞くから……。お願い、そして、このことは準には内緒だよ……。秘密にしてね……。」<br />
　<br />
　泣きそうな目をした十八のリョウ。<br />
　オレが、間違っていたのか……。<br />
　<br />
　<br />
　<!--shinobi1--><br />
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<!--shinobi2--></p>]]>
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    <title>それでも月の夜には愛が降る　14</title>
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    <published>2007-12-09T07:06:40Z</published>
    <updated>2008-03-26T13:02:12Z</updated>

    <summary>また、更新が止まっておりました。すみません。 準×リョウのお話の続きですが、なん...</summary>
    <author>
        <name>日向夏姫</name>
        <uri>http://ユウさんへ</uri>
    </author>
    
        <category term="芸能界もの　【準×リョウ】" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="それつき" label="それつき" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://black-cat.info/dragongate/">
        <![CDATA[<p>また、更新が止まっておりました。すみません。</p>

<p>準×リョウのお話の続きですが、なんだか暗い話となっております。<br />
まだもう少し、お付き合いください。</p>

<p>もう、これ書いていた頃は、どっぷりでしたから。うはは。</p>

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<p></p>

<p>---------------　ここから　↓　続きです　------------------</p>]]>
        <![CDATA[<p>　「好きとか......、愛しているっていう言葉が信じられない。愛ってなんだよ。オレとセックスしたいっていうことなのか？」<br />
　そうリョウが言う、その言葉に準はベッドに仰向けになったまま身動きが取れずにいた。握りしめるシーツが深い皺を寄せ、準の手の中に収まっていく。<br />
　「リョウ、な......。」<br />
　「黙って、聞いていろよ！オレの話を聞くて言っただろ！」<br />
　やっとの思いでリョウに身体を向けた準は「違う」と言ってやりたかったが、リョウは準の顔を見ようともせず、背中を丸め膝を抱えたまま、拒絶を現す。暗がりで光るリョウの髪、白い肌だけが浮かび上がっている。抱えた膝の中に顔を埋め、準から、自分から......、遠ざかろうとしているようにも見え、準はまた、その場所から動けなくなっていった。<br />
　「好きだって、言って、近づいてくる男も女もみんなそうだった。子供の頃から、オレはそんな対照だったんだ。男同士でセックスしちゃいけないとか、自分で知る前から、そうだった。女とセックスする前から、オレは男を知っていた。オレは、可笑しい。オレは、普通じゃない。そうずっと思っていた。そしてみんな口を揃えて「秘密だよ」って言う。」<br />
　「分かったから！もういい！もう、言うな！」<br />
　肩を震わせながら喋るリョウを見ている事が出来なかった。<br />
　もう、止めてくれ。<br />
　お前がどんな奴か、オレが一番知っている。そんな過去に振り回された儘でいないでくれよ。オレがいるじゃないか。オレは、お前を可笑しいなんて思っていない。意地っ張りで、負けず嫌いで、本心がなかなか言えな